公開連続セミナー「演劇と躰」 :身体表象文化学プロジェクト(2005-2007)


企画責任者:佐伯 隆幸

平成17年度  平成18年度  平成19年度

平成19年度
第1回(4月21日) 
「ヨン・フォッセ作『死のバリエーション』の演出をめぐって」
担当者 アントワーヌ・コーベ(演出家、俳優)
世田谷パブリックシアターが主催して平成19年5月に上演した、ヨン・フォッセ作『死のバリエーション』の演出を手がけたアントワーヌ・コーベ氏をお迎えし、ヨン・フォッセのエクリチュールや実際の稽古の様子などについてお話いただいた。

第2回(9月26日・27日)
「黙祷」(フランス語公演)
作:クロード=アンリ・ビュファール
演出:モイーズ・トゥレ
出演:ドミニク・レデ、ナタリー・ネル



平成18年度
第1回(6月22日)   
「ダンスの身体」
担当者:尼ケ崎彬(学習院女子大学教授、ダンス評論)  
かつてヴァレリーは散文と詩の関係を歩行とダンスの関係に喩えた。とすれば、ダンスの身体とは詩的な身体だということになる。歩行でも演技でもない詩的な身体とはどういうものか。

第2回(7月7日)     
「思い出される身体」
担当者:岡本章(演出家、俳優、「錬肉工房」主宰)
夢幻能の演技、身体性に注目し、能を現代演劇に生かす試みについて語る。

第3回(9月22日)     
「現代世界演劇とスズキ・メソッド」
担当者:鈴木忠志(演出家、舞台芸術財団「演劇人会議」理事長、静岡舞台芸術センター主宰)
スタニスラフスキー以後、もっとも全的で精緻な身体演劇の方法として確立された演劇と躰の文法を、60年代後期の日本の演劇からの発展過程、ならびに、アメリカ、ロシアでの受容の位相も含めて、その創始者自身が実際的、かつ体系的に明らかにする。

第4回(10月12日)    
「野田演劇における身体性のパースペクティヴ」(仮題)
担当者:野田秀樹(劇作家、演出家、俳優、「ノダ・マップ」主宰)
80年代以来の野田秀樹の日本、および、外国における多様な舞台経験に照らしつつ、言葉と身体の実舞台における相互関与的地平の現在を演出家・劇作家自身が開示する。

第5回(11月16日)   
「サーカスの系譜と現代サーカスの布置」
担当者:藤井慎太郎(早稲田大学助教授、演劇学・舞台表象論)
古典的なサーカスと80年代前後からはじまった「ヌーヴォー・シルク」と呼ばれるサーカス表現の差異を探りながら、そこでの身体性に焦点を当てる。

第6回(12月7日)   
特別講演「べケット演出のいま ― べケット生誕百年に当たって」
担当者:ブリュノ・メサ(演出家/フランス、テアトル・デュ・シャマン主宰)

第7回(1月11日)    
「2006年度セミナーのまとめ」
担当者:佐伯隆幸

またこの他にフランスの演出家が舞台づくりの実践過程を示す身体表現アトリエ(全6回)を行った。
5月10日、11日、12日、17日、18日、19日 
担当者:モイーズ・トゥーレ(演出家/フランスより特別招碑)



平成17年度
第1回(4月14日) 
担当者:佐伯隆幸(学習院大学教授・フランス文学専攻)
「躰と演劇」についての概説、およびセミナーの目的の説明

第2回(4月21日) 
「ニーチェとアルトー問題」
担当者:佐伯隆幸
身体論の基本的地平を語る

第3回(4月28日)
「舞踏とコンタクトインプロビゼーション」
担当者:佐藤信(学芸大学教授、劇作家・演出家)
70年代演劇における身体の「解放」の問題性を問い、検証する:その1

第4回(5月12日) 
「日本のアングラ演劇」
担当者:佐藤信
70年代演劇における身体の「解放」の問題性を問い、検証する:その2

第5回(5月19日) 
「日本近代文学に描かれた身体」
担当者:山本芳明(学習院大学教授・日本語日本文学専攻)
レクチャー・タイトル:文学に見られる身

第6回(5月26日) 
「感情を伝えることと感情が伝わること」
担当者:吉川眞理(学習院大学教授・心理学専攻)
身体を基盤とする感情移入および共感過程に関する臨床心理学的アプローチ

第7回(6月2日) 
「裏返る身体/サイバーパンク演劇」
担当者:豊島重之(精神科医、演出家、演劇モレキュラー・シアター主宰)
演劇にあっては、身体はどのように展示されているのか

第8回(6月9日)
「アンフォルムの身体/モレキュラー演劇」 
担当者:豊島重之
『写真演劇』と皮膚の地平

第9回(6月16日) 
「演劇の身体/幕末から近代へ」
担当者:兵藤裕巳(学習院大学教授・日本語日本文学専攻)                

第10回(6月23日) 
「<声>の芸能/近代都市の暗部から」
担当者:兵藤裕巳

第11回(6月30日) 
「異形の身体/舞踊する身体の起源について」
担当者:石光泰夫(東京大学教授、ダンス・パフォーマンス芸術)
西洋近代における舞踊の身体の誕生を、ハイネの問題性を中心に検証する

第12回(7月7日) 
「神経症を病む身体/コンテンポラリーダンスにおける異形性の表象」
担当者:石光泰夫
ニジンスキーから、ピナ・バウシュ、ウィリアム・フォーサイスまで

第13回(9月22日) 
「発声指導をする文」
担当者:ティエリ・マレ(学習院大学教授・フランス文学専攻)
リズム・ト書きの詩法:その1

第14回(9月29日)
「発声指導をする文」 
担当者:ティエリ・マレ
リズム・ト書きの詩法:その2

第15回(10月6日) 
「『稚児』の身体」
担当者:神田龍身(学習院大学教授・日本語日本文学専攻)
『稚児』の身体が室町文化の形成にいかに参与しているかを多角的に検証する

第16回(10月13日) 
「イメージ批判・表象批判としての身体:その1」
担当者:清水唯史(演出家、クアトロガトス主宰)
演劇身体の表象性、あるいは表象の暴力性を俯瞰する

第17回(10月20日) 
「演劇作法(ドラマトゥルギー)と身体」
担当者:太田省吾(京都造形芸術大学教授、劇作家・演出家)
演劇において身体が問題として前景化するのはいかなる時か、自身の創作体験をまじえて語る:その1

第18回(10月27日) 
「演劇作法(ドラマトゥルギー)と身体」
担当者:太田省吾
演劇において身体が問題として前景化するのはいかなる時か、自身の創作体験をまじえて語る:その2

第19回(11月10日) 
「イメージ批判・表象批判としての身体:その2」
担当者:清水唯史
身体表象の暴力性を露見させる証言、他者を表象する演劇の原型とはなにか

第20回(11月17日) 
「アメリカにおける身体問題」
担当者:内野儀(東京大学助教授、演劇評論家)
アメリカ演劇に「肉体(身体)」は存在したか、パフォーマンス的現象における身体:その1

第21回(11月24日) 
「アメリカにおける身体問題」
担当者:内野儀
アメリカ演劇に「肉体(身体)」は存在したか、パフォーマンス的現象における身体:その2

第22回(12月1日)  
「ベケットにおける身体問題」
担当者:大野麻奈子(学習院大学フランス文学科非常勤講師、身体表象プロジェクトPD共同研究員)
肉体による身体性と、言語による身体性の関連:その1

第23回(12月8日) 
「ベケットにおける身体問題」
担当者:大野麻奈子
肉体による身体性と、言語による身体性の関連:その2

第24回(12月15日) 
「ベルナール=マリ・コルテスという他者」
担当者:佐伯隆幸
劇作家コルテスの世界を他者性という問題から見る:その1

第25回(1月12日) 
「ベルナール=マリ・コルテスという他者」
担当者:佐伯隆幸
劇作家コルテスの世界を他者性という問題から見る:その2、およびまとめ

*なお、以上の連続セミナーの他に、「身体とセノグラフィー・空間を創り出す身体」というテーマで、フランスのセノグラフ、演出家のダニエル・ジャヌトー氏による講演会を11月23日に開催した。





プロジェクト
(2005-2007年度)





〒171-8588東京都豊島区
目白1-5-1北2号館6階631室 
学習院大学 人文科学研究科
身体表象文化学専攻
Tel:03-5992-1404


開室時間
平日: 10:00~11:30
     12:30-18:00
土曜: 9:00~12:30