修了後のこと - 司法試験結果/合格者の声

司法試験結果

平成28年司法試験において、本法科大学院から106名が受験し、短答式試験合格者は79名、最終合格者は14名(既修者11名、未修者3名)でした(平成28年9月6日発表)。全体の合格者数が昨年度より大幅に減少したなか、本学は合格者数、合格率ともに上昇いたしました(合格率:平成27年11.7%、平成28年13.2%)。基礎力の定着に力を入れ、きめ細やかに指導を行ってきた成果であると思います。来年も一層多くの優秀な法曹を送り出せるよう、教員スタッフ一同尽力してまいります。


平成28年9月7日 法務研究科長 大橋 洋一

司法試験合格者数

司法試験実施年 受験者数 合格者数 合格者数コース別内訳
法学既修者 法学未修者
平成28年 10614113
平成27年 1111385
平成26年 1041284
平成25年 63770
平成24年 8516142
平成23年 8018153
平成22年 9419163
平成21年 8621183
平成20年 8720164
平成19年 6719181
平成18年 491515-
合計
(延べ人数)
93217414628

司法試験合格者の声

※授業の名称は原則として出席者の履修当時のもので、現在は名称が異なる場合があります。

平成28年度合格者

渡辺 智己

渡辺 智己

2012年3月修了
(既修者コース)
明治大学法学部卒

教授との距離が近い少人数教育とゼミを活用した試験対策で合格を勝ち取りました。

弁護士である父の背中を見て育つ中で法曹をめざし、本法科大学院を選びました。その理由は、当時、憲法を担当されていて、ぜひ学んでみたいと思った先生がいらっしゃったこと、また、「少人数制」という環境に身を置きたかったからです。
 充実した授業が多い中でも特にインパクトがあったのは「刑事訴訟法」の授業です。実務家(検察官)の先生の授業だけあって、法廷さながらの緊張感が教室にも漂っていたのが印象的でした。また、少人数で指導を受ける「起案等指導」の授業では、法曹に不可欠な論理的な文章作りをしっかりと学ぶことができました。先生方はとても親身で、法科大学院修了後にも、引き続きご指導をいただくことができ、勉強の大きな励みとなりました。
 法科大学院で学ぶ上で大切なことは、各授業の予習・復習をしっかりとやるという日々の積み重ねだと思います。その中で自分が理解できていないことがあれば、すぐに同級生や先生方に気軽に質問できることが、少人数制である本法科大学院の大きなメリットだと感じました。
 司法試験対策としていちばん役立ったと感じたのは、同級生と二人で組んだ自主ゼミです。そこでお互いの不明点や疑問点を議論しながら、自分の課題に気づき、不足している知識を補えたことが、司法試験合格につながったのではないかなと思います。

自習室などの使い勝手はいかがでしたか?
自習室と図書館は素晴らしいと思いました。特に図書館は蔵書数がかなり多いという印象です。法律関係書でも他大学の図書館なら1冊しかないような本も複数冊あり、いつでも閲覧できて助かりました。
そのほかに本学の環境の良さはいかがですか?
まず、毎日通うことを考えると目白駅前という立地が最高ですね。学内には緑も多いですし、スポーツジムもあります。日々の勉強量が多いだけに、息抜きは欠かせませんが、その面でも十分な環境が整っていると思います。
長丁場の受験期間を乗り切るコツは?
やはり良きライバルである同級生たちの存在を意識しながら、自分の現状レベルをしっかりと認識して励みにすることかなと思います。私は、修了後合格まで時間がかかりましたが、その間、常に先に受かった同級生たちを意識していました。
今後の目標

弁護士の道に進みたいと思います。私は高校まで野球をやっていましたので、その経験を活かして、将来はスポーツ業界やアスリートたちに、弁護士という立場で何か貢献できればと思います。

丹治さやか

丹治さやか

2013年3月修了
(既修者コース)
慶應義塾大学法学部卒

授業と基本書で基礎をしっかりと学び知識を積み重ねることで憧れの法曹界へ。

弁護士事務所でのアルバイトを通して、法律で人助けをされている弁護士さんたちの姿に感銘し、法曹をめざしました。本法科大学院を選んだ理由は、「少人数制」であることが第一にありました。というのも私は自分に甘く、自己管理能力に欠けている面がありましたので、その点を先生方との距離の近さによって補おうと思ったからです。また民法の能見善久先生をはじめ、著名な先生方が揃っていることも魅力でした。
授業では特に大橋洋一先生の「行政法3」が印象に残っています。対話形式の授業が多い中で、「行政法3」は時間内に問題を解いていくというスタイルの授業内容でしたので、司法試験対策としても大いに役立ちました。また「模擬裁判」では裁判官役を担いましたが、日ごろの勉強で得た知識を実際の法廷ではどう活かすのか、ということが実践的に学べ、同時に法曹になることへのモチベーションも高めてくれました。
司法試験に向けて大切なことは、「基本書」をしっかり読み込むことだと思います。その土台の上に新たな知識を積み重ねていくことを心がけるようにしました。そして、疑問はすぐに解消させること。本法科大学院の先生方は、授業中や個別対面だけでなくメールなどでも質問に答えてくださいます。いつでも様々な方法で先生方に質問できたことは、司法試験合格への大きな支えになったと感謝しています。

自習室などの使い勝手はいかがでしたか?
とても快適でした。自分専用の広めのデスクや本棚があり、つい、自分の部屋のように使ってしまいました(笑)。本の詰まった重い荷物を毎日運ぶということはありませんでしたので、通学時もすごく助かりました。
そのほかに本学の環境の良さはいかがですか?
勉強面では図書館の充実した環境がすごく役立ちました。また、法科大学院の校舎の最上階に美味しいレストラン、1階にはサンドイッチ屋さん、そして近くの建物にはコンビニがあったことも、勉強の息抜きにも使えてとても良かったですね。
長丁場の受験期間を乗り切るコツは?
自分がついつい避けようとすること、後回しにしようとすることから逃げずに、日々、自分の課題を確認し、すべきことと向き合っていくことかなと思います。
今後の目標

個人事務所を営んでいる先生のお手伝いをした経験から、将来の目標は、自分の個人事務所で弁護士活動をすることです。そのために、幅広い分野の法律知識を得ることを課題に経験を積んでいきたいと考えています。

平成27年度合格者

野崎 正彦

野崎 正彦

2013年3月修了
(未修者コース)
学習院大学法学部卒

少人数のソクラティック・メソッドと厳しい指導が、私を合格に導いてくれました。

高校時代に家族にある問題が起きたとき、困難に直面している人たちのために働く法曹の存在を知り、自分も困っている人の手助けをしたいと思うようになりました。本学で学ぶことにしたのは、出身大学のロースクールであることと、高名な教授陣による指導に期待したからです。
 入学直後に受講した「起案等指導1」では、文章の長い判例の事案と判旨をA4・1枚にまとめることを課されました。この授業の特色は、先生による添削を受けた文章を他の受講者の前で発表するところにあります。最初に提出した課題は、みんなの前で先生から徹底的にダメ出しをされました。しかしそのときの恥ずかしさと悔しさがモチベーションとなり、法律家に必要な文章力を磨くことができたのだと思っています。
 また、生まれて初めて経験した少人数のソクラティック・メソッドによる授業では毎回発言を求められ、その緊張感のおかげで予習・復習に自然と力が入り、そのことが大きな糧となりました。
 私は、大学院在学中に結婚をし、子供もできました。「家族のためにも必ず合格しよう」と強く思い、勉強が辛くなったときは、家族が合格を祝ってくれる場面を想像することで乗り切りました。

学内の施設の利便性はいかがでしたか?
パソコン、プリンター、判例資料など、勉強に必要なものはすべて揃っていて、大変便利でした。
司法試験受験に必要な心構えは?
諦めない気持ちを持つことです。司法試験は5日間にわたる長丁場ですから、
最後まで諦めることなく立ち向かった者にしか、「合格」という結果は出ないと思います。
ロースクールで学ぶ後輩にアドバイスを
何よりも大切なのは予習です。授業で扱うところをしっかりと予習しておくことで、授業の理解が深まり基礎知識の定着につながります。
MY METHOD

常に携行していた『デイリー六法』は、私の大切な「相棒」です。

渡辺 晃子

渡辺 晃子

2013年3月修了
(既修者コース)
上智大学法学部卒

問題を深く掘り下げながら自分の考えをまとめる
訓練を通して法曹に必要な論理的思考力と文章作成
能力が培われました。

自身の家族問題をきっかけに、「家族に関する問題で辛い思いをする人を一人でもなくしたい」という思いから法曹を志し、少人数制で、優秀な先生が教鞭を執っておられる本学で学ぶことに決めました。
 特に役立ったと思う科目は、各自が1つのテーマについて深く掘り下げて考え、レポートを作成・発表・議論する「刑事法演習4」です。担当の西田先生、植村先生は、議論をする中で学生だけでは気づかないような視点を提示してくださり、各テーマについての理解をより深められました。また、さまざまな論文を読んだ上で自分の見解をまとめる過程で、論理的な文章作成能力が養われ、その能力は司法試験にも活かされました。
 先生への質問がしやすいオフィスアワーが設定され、ロースクールの授業を補完するために法学部の授業も自由に聴講できるといった環境が整備されていたのも、学習院で学んでよかったと思うことの1つです。
 将来は、家族に関する紛争の予防・解決に取り組む弁護士になるつもりです。特に高齢化社会で多くの家族が直面するであろう相続・後見・シニアの財産管理の分野に関心があり、それらの問題に取り組むことで、多くの家族が幸せな生活を送れるように支援をすることが目標です。

自習室の使い勝手はいかがでしたか?
広い机は六法や参考書を同時に開くことができ、ストレスなく勉強することができました。
席だけでなく各自にロッカーや本棚も与えられ、気になればすぐ教科書等を参照できる、
申し分のない環境でした。
モチベーションの維持で工夫したことは?
自習室には朝早くから遅くまで勉強している学生がおり、その姿を見るだけで「自分も頑張らなければ」と思えるので、毎日自習室で勉強するようにしました。また、実務家教員の先生方にお話を伺い、どんな法曹になりたいかというイメージが膨らみ、勉強に対する真剣みが増しました。
司法試験対策で重視したことは?
自分の弱点を分析して、その弱点を克服するためにはいつまでに何をすればよいかを考えて学習計画を立てたことです。そして学習計画を確実に実行できるよう、自主ゼミを組んで取り組みました。
MY METHOD

この万年筆と共に、司法試験の4日間を戦い抜きました。

赤井 耕多

赤井 耕多

2015年3月修了
(既修者コース)
法政大学法学部卒

熱意溢れる先生方の丁寧な指導が主体的に学ぼうと
する学生を後押ししてくれます。

冤罪事件で無罪を勝ち取った弁護士の姿を見て、自分も「味方がいない人のために闘いたい」と思うようになりました。本学を選んだのは、学部時代に使った教科書の執筆者である著名な先生方がおられること、またソクラティック・メソッドによる積極的な授業参加ができることに期待したからです。
 既修ながら民事訴訟法をあまり深く勉強したことがなかった私には、ケースブックを利用しながら展開される稲田先生の「民事訴訟法1」と、長谷部先生の「民事訴訟法2」が特に意義ある授業となりました。予習には5~6時間かかることもありましたが、このケースブックを使っての授業に懸命に食らいついたことが、自分の知識・理解を大きく深めてくれたと思っています。授業後に質問をすると、先生が次の教室に向って歩きながら熱心に説明してくださったことも忘れられません。
 このように学生と先生との距離が近いロースクールなので、学生の側が主体的に学び取っていく姿勢と、「絶対に合格する」という決意を持つことが大切だと思います。
 私はさまざまな社会問題に関心を抱いているので、幅広い分野で活動できる弁護士を志望しています。目の前で起きている1件の事件だけでなく、その背後にある社会問題を紐解いて解決していける弁護士になりたいです。

本学の特長的な科目である「起案等指導(現在は法文書作成指導)」を受けての感想を
自分の文章を先生に酷評されて悔しい思いをしたこともありましたが、どうすれば評価してもらえる答案を書けるか常に意識して努力しました。次第に文章が良くなっていくことを実感し、先生からも「この調子でいけば合格は遠くないと」言っていただいたことが、試験に立ち向かう勇気になりました。
学習意欲を長期間保つための秘訣は?
楽しんで勉強することがモットーだったので、暗記よりも考えること重視の勉強をしました。いつも同じ机に向かっていると飽きるので、自習室だけでなく図書館を利用するなど、環境を変えて気分転換することもありました。
これからロースクールで学ぶ後輩にメッセージを
先生方は、「そこまで?」と思うほど学生に手を差し伸べてくださいますし、自習室などの施設面も申し分なく整っています。強い気持ちを持って合格を目指してください。
MY METHOD

「民事訴訟法」の授業で使った『ケースブック民事訴訟法』。
表紙がとれてボロボロになるまで読み込みました。