学習院大学 国際センターGlobal Exchange Office for Research and Education.

センターの紹介

所長からのメッセージ

国際センター所長 山田澄生

山田澄生

国際センターの発足にあたって

これまで学習院大学の国際交流センターは、本学の学生を留学生として送り出し、また協定校を含む海外の大学からの留学生の受け入れを担ってきました。 その一方で、国際教育研究機構は、本学の学生が海外で語学習得に加えて先鋭性のある目的意識を持って参加する課題探求型プログラムを推進し、 また全学からの教員が学部や専門を跨って国際的な文脈で研究を進めるためのサポートを提供してきました。 本年度からこの二つの組織が統合され、新たに国際センターとして出発します。

わたしは日頃から本学の学生には「世界は広く、そして狭い」ことを体感してほしいと願ってきました。 「世界は広い」とは、わたしたちが東京における日々の生活のなかで、無意識のうちに慣習に囚われてしまっていることの逆説です。 一歩日本を出ればそれらの慣習に意味があるか否かを自ら判断でき、自分の置かれた環境を理解する上で主観から客観への移行を促す大きなきっかけになります。 一方で「世界は狭い」とは、どんなに遠方の地に行っても、自分と同じ志をもつ人間と出会うことは想像するよりも容易いということです。 地球の裏側で自分と同じ情熱を共有する同世代の人間と邂逅する経験は、これからの人生においておおきな励ましとなることでしょう。 一人でも多くの本学の学生が、目白のキャンパスで育まれた学ぶ喜びを最強の武器として、 海外へ最初の一歩を踏み出すきっかけを作り出すことが、新たなスタートを切る国際センターにおける最大の目標です。

この目標を実現するためには、各専門分野に裏打ちされた本学教員の深い見識を持って直接、間接にご協力をいただくことが、必然かつ唯一の道と信じます。 実際、教育と研究にそれぞれの人生を捧げて来られた本学教員の矜持が、 新国際センターの運営に統括的な理念として反映されない限り、 本学のこのような試みは巷にはびこる薄っぺらな「国際化」という標語をなぞることにしかならないでしょう。

21世紀の現在、日々世界中で起こっているニュースを見聞きしながら「国際性」という言葉の意味を鑑みるに、 「いかなる不確定性をも正面切って冷静に立ち向かう覚悟」と言えるのではないでしょうか。 これから勇気を持って世界に羽ばたこうとする本学の学生のために、 学内外の皆様には、ぜひ本センターが利他的な組織として学習院大学全体の教育を支えていくことに賛同していただき、ますますのご協力を賜りたくお願い申し上げます。

国際センター所長 山田澄生

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