3年生向け
ビジネス日本語授業
科目名 :日語曾話(三)
必修科目 :週二回
学生数 :19名
使用教科書:『商談ビジネス日本語初級』大新書局
目標 :敬語の定着
4年生向け
ビジネス日本語授業
科目名 :日語曾話(四)
選択科目 :週二回
学生数 :30名 (聴講は含めない)
使用教科書:『商談ビジネス日本語中級』 大新書局
目標 :日系企業で使えるビジネス日本語を身につける。
李翠芳先生
プロフィール
名前 :李翠芳
所属 :東呉大学日本語学科
略歴 :M.A. University of Oregon, USA
分野 :日本語教育(特に通訳、会話、聴解教育)
教科書の暗記をたたき台にお知らせ
3年生は2年生で学習したことがまだ完全に頭に入っているとはいえない状態なので、教科書の会話文のシャドーイングなどを通して、モデル会話の暗記をします。CDを聞きながらシャドーイングすることを宿題にもします。教科書の会話を暗記していると、ロールプレイが基本的にできるようになりますし、言い回しも身に付きます。暗記をたたき台にして、ロールプレイやペアやグループでミニドラマの作成をします。
主な授業の流れ
3年生
1課4コマ(1コマ90分)週二回2週間に渡って行う。
例えば、第2課あいさつの場合
第1回 授業
教科書のモデル会話の内容確認・練習
社内・社外に分かれているモデル会話の練習を行う。
社内:出社したときのあいさつ
例)おはようございます。昨日はごちそうさまでした。...
退社するときのあいさつ 等
社外:再会したときのあいさつ
例)どうもお待たせいたしました...
今日はお忙しいところありがとうございます。...
別れるときのあいさつ 等
(引用 『商談ビジネス日本語初級』大新書局)
↓
宿題
教科書のモデル会話の暗記
社内・社外に分かれているモデル会話を暗記する。
社内:欠席した翌日の会話
社外:会社を訪問する
(引用 『商談ビジネス日本語初級』大新書局)
↓
第2回・第3回 授業
ロールプレイで会話練習
宿題の会話のシャドーイングを行う。
宿題で暗記した会話をたたき台として、教科書にある数種類のロールプレイ
を行う。
例)
1.出社時に同僚とあいさつをする
2.退社時に同僚とあいさつをする
3.訪問客をあいさつをする
(引用 『商談ビジネス日本語初級』大新書局)
↓
宿題
ミニドラマの作成
授業で練習したロールプレイをもとに、ペアワークやグループワークで
ミニドラマを作成する。
↓
第4回授業
ミニドラマの発表
宿題で作成したミニドラマを発表する。
知らないことを知ることはおもしろい
4年生になると、教科書のほかにより実践的な活動をします。例えば、セブンイレブンやスターバックスなど学生たちの身近な企業の業績を調べて、発表してもらいます。聞き手の学生から積極的に質問を受け付けます。結構おもしろい質問があって、時々違う方向に話が発展しますが、知らなかった知識を分かち合うことができるとクラス全体が興奮しますよね。それから、パワーポイントを自主的につくるグループを見て、最初はつくらなかった学生たちも、あったほうが発表しやすいことに気づいて、最終的には全員つくるようになったということがありました。言語でない面にも効果的です。教師は発表・質疑応答で学生が使用した表現のフィードバックをする役割になります。
ビジネスの知識を取り入れるのが難しい
特に3年生の場合だと、実際ビジネスの経験は、まったくないです。会社がどういうことをやっているのかをほとんど分かっていないので、言語の問題以前にビジネスの知識をいれることが課題です。そのため「敬語の定着」の延長でビジネス日本語を進めています。