スペクトール教授はボルドー第三大学で政治思想等を担当されています。モンテスキューやルソーが御専門で、既に数冊の著作を公刊されています。
今回の来日では、ルソーと現代思想の関係を主題にして、数回の報告をされました。学習院大学での研究会では、ハーバーマスのルソー解釈の特徴を批判的に解説され、そのことにより、『社会契約論』の中には、原理的・普遍的な理論としての一般意志論と、各国の実情に即して各国独自の慣習を形成すべきだという議論とが並存しており、両論は緊張関係に立つということが浮き彫りになりました。
研究会には、政治学科の教員の方々、本学の大学院生の方々、他大学の教員・院生の方々に参加いただき(16名程度)、デモクラシーの普遍性、討議民主主義の現実性などを巡って、活発な討議が成立しました。
人民主権と人権:ハーバーマスのルソー解釈について
社会・公共領域研究コース
講演者 | セリーヌ・スペクトール氏 |
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事例報告者 | 学習院大学 法学部 政治学科 教授 古城 毅 |
開催日 | 2014年06月19日 |
主催者 | 古城 毅 先生 |