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法学科Department of Law

ゼミレポート

商法演習

小出 篤 教授

ディベートを通じて、ビジネスの考え方と説得的な議論のスキルを学ぶ

ビジネスと法に関する時事問題についてのディベートや、会社法、金融法に関するディベートなどを実施。

ビジネスの世界にはさまざまな形で法律が関わってきます。商法は、ビジネス取引の当事者の間の利害調整を図ったり、ビジネスのための組織(「会社」など)の仕組みを規整したりすることでビジネスをやりやすくするための法律です。技術革新や経済・市場のグローバル化などによって、ビジネスを取り巻く環境は大きく変化しているため、商法を学習する上では、常に新たな情報や事例を知っておく必要があります。つまり、商法を学ぶことは、今の世の中を学ぶことともいえるでしょう。このゼミでは、講義科目では扱えないような発展的な商法の知識を身につけるだけでなく、就職した後にも役立つ論理的な考察力やプレゼンテーション能力といった実践的なスキルの養成も目標にしています。かつて私自身が金融機関に勤めていた経験を通じて、このようなスキルこそが社会で真に必要とされるものであり、しかしそれは一朝一夕では身につかないものだということを痛感したからです。
授業の進め方ですが、まず、6人程度の班を4つ作り、班対抗でのディベートを行うことを中心にしています。グループ単位で行うことで、それぞれが役割を持って議論に参加できるようにしています。また、ディベート形式をとることで、議論の相手や第三者として見ているオーディエンスを説得するような、論理的な議論ができるようになる訓練にもなります。
このように真剣な議論を繰り返す中で、ゼミ生同士の連帯感や一体感が生まれ、卒業後も交友関係を続けているケースが珍しくないようです。
ディベートのテーマとしては、新聞記事の中からビジネスと法に関連した時事問題を取り上げたり、会社法に関する法律問題や、金融規制・金融取引に関する法律問題を取り扱ったりしています。他大学とのディベート合宿も毎年催しています。併せて、生のビジネスシーンを垣間見ることができるよう、企業などへの社会見学も実施しています。商法に限らず、法学部での学びは、実社会で未知の問題に直面しても、自分で分析・判断・解決できる力を養うトレーニングの絶好の機会でもあるのです。

学生コメント

商法についてより詳しく勉強したいと思い志望しました。ゼミでは、教授が選んだ議題について班に分かれて話し合い、ディベートを行います。普段はゼミの中でディベートを行いますが、年に1度、他大学のゼミと交流戦をすることもあります。ディベートの積み重ねにより、思考力と発言力が身につきました。発言する際に、ただ意見を述べるのではなく、相手や聴衆にいかに理解してもらうかが重要であるかにも気付きました。相手を意識した話し方は、就職活動の面接でも役に立ちました。

斎藤 麻実|法学科4年(取材当時)

その他のゼミ紹介

国際法演習/阿部 克則 教授
この授業では、国際法模擬裁判を行います。国際法模擬裁判は、出題者によって設定された架空の国際紛争を題材にして、原告国・被告国の間で裁判の勝敗を争う法廷ゲームです。国内外の大学で幅広く行われており、大学間対抗の模擬裁判大会も行われていますので、最終的には、それらの大会へ学習院大学チームとして参加します。
経済法演習/大久保 直樹 教授
年度の最後に、OB・OGなどの前で判例報告をする会を開催しており、その会での報告を目標に活動しています。第1学期は、教科書や判決例などを読み、そもそも独禁法がどのような法律なのかを学びます。第2学期は、OB・OGなどの前で報告する判例(大久保が指示)について、先例を読んだり周辺事情を調べたりして準備を進めていきます。

演習(応用行政法)

櫻井 敬子 教授

資格試験に向け、行政法の知識をしっかりと身につけられる演習

行政法の知識を確実なものとし、試験対策に役立つだけでなく、実社会でも活用・応用のできる行政法のスキルも学べます。

行政法という単語を見たり聞いたりすることはあっても、六法全書に「行政法」という項目は見当たりません。実は、民法や刑法のように「行政法」という名前の法律は存在しないのです。では、いったい何なのか?と多くの人が不思議に思われることでしょう。簡単に説明すれば、行政が活動する上で欠かせない法律を指し、全部でおよそ1900本もあるといわれています。
具体的には、タクシーの料金を定める道路運送法や、薬の販売に関わる薬事法、飲食店の営業基準を示す食品衛生法、皆さんにも関係する学校教育法、スマートフォンなどの通信環境を規制する電波法など、私たちの生活に身近な分野の法律が数多く見受けられます。
ところが、実情に適していなかったり、権益が絡んでいるように見えたり、必ずしも納得できるわけではない問題点も少なくないのです。
例えば、お弁当の路上販売は、食品衛生法では適用外ですが、東京都ではなんと昭和30年代の条例で定めた「行商」というカテゴリーに入れられ、届出制になっています。行商とは「人力により、人が一人で運搬」し、「移行しながら」販売することを指し、一ヵ所に立ち止って客待ちをするのは店舗と同様に見なされ、たちまち条例違反・違法行為となるのです。しかし、炎天下に日蔭に留まれず、移動し続けるのは「食品衛生」の観点から、かえって危険なのではないかのようにも思えます。なお、車での販売は、車内に手を洗う設備を備えなければならないなど、別の厳しい基準を満たさなければ許可が下りません。
もっとも、これらの背景には疑問をはさまざるを得ない様々な事情が見え隠れしていますが、それは当ゼミを選択してからのお楽しみとしておきましょう。
このように行政法をテーマごとに分析・研究・報告し、議論をしながら進めていくのが応用行政法のスタイルです。時には問題演習も行い、公務員、法科大学院、行政書士を目指す人たちや、企業法務の仕事に就きたい人などに向けて、実践で役に立つ知識とスキルを身につけることを目的としています。
コンパやゼミ合宿はありませんが、将来への準備に関しては大きくプラスになることをお約束します。

学生コメント

私は公務員を志望しており、行政法例を読むスキルや政策立案者としての考える力を身につけるために櫻井ゼミに入りました。ゼミでは、自ら主体的に考えることが要求されるので、一つの主張を丸呑みするのではなく、様々な角度から検討し、自分なりの意見を持つ習慣ができました。これからの日本はグローバル化の進展により、行政もよりきめ細やかな対応力が要求されるようになり、他方で、地方行政の重要性も増していくと思います。私もこれからの地方行政の在り方を考え、実行していけるような人物になって行けたら幸いです。

堀越 勇裕|法学科4年(取材当時)

その他のゼミ紹介

民法演習/竹中 悟人 教授
民法に関する基本問題につき、多角的な観点から検討を行うことを目的とします。報告者による報告をもとに、参加者全員で議論を行い、演習の最終回には、民法学の現在と将来について総括します。
演習(応用裁判法)/佐瀬 裕史 教授
この演習は、法科大学院進学を考えている学生さんや事例問題を解くことによって民事訴訟法を深く学びたいと思っている学生さんを対象として、民事訴訟法の事例問題を解いて答案を書いてもらったうえで、問題の解説と答案についての講評を行います。実際に自分で文章を書くことで、答案を上手に書けるようになってもらうのが目標です。