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政治学科Department of Political Studies

ゼミレポート

西洋政治思想史演習

古城 毅 教授

西洋の政治思想家たちの古典を熟読し、思考力を鍛えます。

書物を精読するとはどういうことか、厳密に思考してそれを伝えるとはどういうことかを学びます。

大学では、自分で積極的に調べ物をしたり、考えたりしたことを、きちんと整理し、他人に上手く伝える力が求められます。3年生・4年生が参加するゼミは、そうした能力を集中的に鍛える場です。
私のゼミでは、まず、西洋の過去の思想家たちの諸作品を熟読します(これまで、アダム・スミスやルソーなどを読みました)。長く読み継がれてきた諸作品だけに、思考の密度がとても高く、一つひとつの文章を集中して読まないと、たちまち論理についていけなくなります。そのため、初心者にとっては大変な作業ですが、慣れれば、熟読して他人の意見を理解することの意義・面白さが分かってきます。
また、毎回、担当者を決め、レジュメ作りと論点提起を行ってもらいます。論点を提起する際には、担当する箇所において作者が中心的に問うていることは何か、その問題については、どのような答えがありえて、そのうちのどれが自分は適切だと思うかを明確にしてもらいます。また、論点が過度に抽象的にならないよう、身近な話題、具体的な問題に置き換えてもらいます(例 役人選挙に関するルソーの議論→部活動での主将選出の方法に関する論点)。抽象化する能力と具体化する能力を共に鍛えることが目的です。
さらに、ゼミ生を複数のグループに分け、提起された論点に関するディベートを行ってもらいます。論拠を示しながら、論理的に自分の主張を展開する習慣を身に付けてもらうことが目的です。最初の頃は、つまりながら小声で話していた学生も、1年練習を続けると、堂々と話せるようになります。
最後に、1年の締めくくりとして、それまで読んできた思想書から少し離れて、自分の興味のあるテーマについてスライドで自由報告をしてもらいます。そこでは、それまでのレジュメ作成・論点作り・ディベートの経験を活かしつつ、他人に自分の考えを上手く伝えることが目標となります。毎回、楽しく、充実した報告が行われます。
以上、ゼミでの学びについて紹介しましたが、ゼミは同時に、2年間、少人数で一緒に勉強する仲間と出会うという意味でも貴重な場です。卒業してもOB・OGとしての付き合いが続きます。ぜひ、ゼミに入って大学生活を充実させてほしいと思います。

学生コメント

私にとってゼミとは、成長と憩いの場です。私たちのゼミでは、本の読解や生徒同士で考えを論じ合う議論などを行っています。読解は主に個人で行いますが、議論は少人数のグループで行います。なので、みんな大きな緊張を感じることなく、伸び伸びと意見を述べ合っています。また飲み会や合宿、先生宅でのホームパーティーなど、勉強以外の企画もたくさんあり、様々な所属や趣味を持つ仲間たちと充実した時間を過ごしています。ゼミは知識を学ぶだけでなく、様々な面で自分を成長させてくれる場でもあると思います。共に学び、成長し、良い思い出を作りましょう。

深田 洵吉|政治学科4年(取材当時)

その他のゼミ紹介

政治学演習/野中 尚人 教授
ゼミのテーマは「政権交代と日本政治」。ここ数年の日本政治の最大のテーマであり、また戦後日本政治がどのように変化しつつあるのかを考えることが目的。といっても、とにかく色々な話題が扱える。ゼミ生の活発な発言と討論をもっとも重視。それと、「楽しみながら」考え、勉強することに取り組んでいる。いろいろなアイデアを試しながら。
ヨーロッパ政治史演習/飯田 芳弘 教授
この演習では、ヨーロッパ政治の重要なテーマを学びます。前期には、「ファシズムの時代」「第二次大戦後の記憶の政治」「新自由主義の25年」「ポピュリズムと極右」「「新しい政治」の現在」といった主題についての文献を読みます。後期には、学生の研究報告を行います。ヨーロッパを素材に、政治学と歴史学の面白さを堪能しようとするゼミです。

アメリカ政治演習

庄司 香 教授

英語力を土台に、自分の世界を広げていくための力をつける

アメリカで使われている教科書を素材に、批判的考察力を養うだけでなく、実践的な英語力を強化することもめざしています。

このゼミでは、参加者がアメリカ政治を知ることで、日本を知り、さらに自分を知って、一人ひとりの世界を広げていくことを目標にしています。授業では、アメリカの大学で広く使われている、アメリカ政治入門の代表的な教科書(英文)を講読しています。参加者は、同じ大学生がアメリカではどのような視点からアメリカの政治を学ぶのか、擬似体験することができます。
ニュースに出る表層的な時事問題だけではなく、アメリカ政治の制度的枠組みとそれに対する分析の視点を基礎から学ぶことで、メディアによる報道を批判的に検証していくことができるようになります。アメリカ政治のメカニズムの細部にまで踏み込んで考察することにより、日本の政治と何がなぜどのように違うのかを考えていくためのとっかかりにもなります。
英語文献に取り組むことは同時に、政治学文献を英語で読むために要求される英語力の水準を知ることを助け、参加者は特殊な語彙にも慣れていくことができます。
この授業では、英語力を確実に強化していくために、ほかにも多角的なアプローチで補完します。たとえば、NHKラジオ講座のテキストを使って、ビジネス英語に頻出する熟語的表現を習得したり、リスニング力強化にも取り組んだりします。また、TOEIC®やTOEFL®の模試を授業内で行うことにより、参加者が自らの英語力を客観的に把握する助けにします。
ほかにも、アメリカの社会問題を扱ったドキュメンタリー映画の鑑賞を通じ、実践的な英語にも触れていくようにします。映画鑑賞のあとには、映画を作った監督の意図や作品が提起する問題について議論します。また、他大学との合同ゼミも毎年企画し、ディベートや研究発表などを通じて、実践的なプレゼン力を鍛えていきます。さらに、学内外で開催されるシンポジウムや研究会への参加、日本国内の刑務所参観などを通じて、参加者は視野を広げていく機会を得ます。

学生コメント

私は「アメリカ政治Ⅰ・Ⅱ」の講義を通じて、アメリカにおける多くの社会問題の存在を知り、アメリカ政治ゼミを志望しました。受講生は1年を通じて、自分の興味関心のある領域の中からテーマを定め、「仮説を立て、実証する」ことを求められます。並行して、アメリカ政治にまつわる英語文献の講読や他大学との合同ゼミ、刑務所参観等によって、自らの興味関心を広げる機会を得ることができます。自分の世界を能動的に深めながら、受動的にも世界が広がっていく… アメリカ政治ゼミは、受講生にたくさんの可能性を与えてくれる場です。

中谷 早希|政治学科4年(取材当時)

その他のゼミ紹介

国際開発協力論演習/元田 結花 教授
本演習では、特定のテーマを扱った英語の文献を題材に、英語「を」勉強するのではなく、英語「で」専門的な内容を学んでいきます。英語の量に圧倒されていた学生が、徐々に英語論文を読むことに慣れていく様子には、成長を感じます。嬉しいことに、英語の専門書を最初から最後まで読破した実績は、学生に自信を与えているようです。
社会学演習/数土 直紀 教授
私が担当している社会学演習では、不平等や格差を手がかりにして、現代日本社会の様々な問題を学生たちみんなで考えています。何が平等で、何が不平等なのか、誰もが納得いく判断をすることは難しく、教育や就職などを例に機会の平等や結果の平等について、演習に参加している学生たちは本当に多様な議論を展開してくれます。