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教員紹介Messages from Professors

政治学科 教授

飯田 芳弘Yoshihiro Iida

専攻:ヨーロッパ政治史

出身地
長野県
最終学歴/学位
東京大学法学部卒
所属学会
日本政治学会、日本比較政治学会、日本ドイツ学会、APSA
研究テーマ
近現代ヨーロッパの政治の歴史
担当科目
ヨーロッパ政治史Ⅰ・Ⅱなど

学んだことの履歴

 2017年9月より1年間の予定で、ドイツのベルリンで研究活動をしています。私の専門は、ドイツを中心としたヨーロッパ各国の政治の歴史です。せっかくドイツ滞在中にこの文章を書いているので、私が担当している「ヨーロッパ政治史」という科目の内容を説明するよりも、大学進学を前にした皆さんに、今、伝えたいことを書こうと思います。

 日本人の履歴書は、主に学歴と職歴からなります。もちろん、ドイツでも他のヨーロッパ各国でも基本的にそれと異なることはありません。しかし、新聞や本やインターネット上で、ある人物の紹介がなされる時、「〇〇大学卒」という形式で表記されることはあまりないようです。ヨーロッパでは都市の名前がその街の代表的な大学を指すことがありますので、全く大学名に言及がないというわけではありませんが、人物紹介では大学時代に学んだことが列挙されることが多いのです。たとえば、これこれの都市で「哲学、コミュニケーション理論、教育学を学ぶ」というように、です。その人物の学問的素養は何かが重要視されているのでしょう。

 受験生の皆さんにもこのことは重要なはずです。どこの大学卒よりも何を学んだのかが大事とはつとに言われていることですが、それが建前ではなくなりつつあると思います。自分が大学で学んだことを自分の履歴に誇らしく載せようではありませんか。その中に政治学があれば、ぜひ本学に来ていただきたい。それが、私が伝えたいことです。

 政治学は、時間的に空間的にも極めて多様な現象を扱います。日本と世界の現在と過去と未来に関わる全てが政治学の対象です。積極的に言えば、大学に入ったらともかくいろいろなことを広く学びたい、という人には格好の学問分野です。やや消極的に言えば、自分が何を学びたいかよくわからないという人も、政治学の広大な対象の中に、必ずや関心を抱くこができる何かを見つけられるでしょう。

 大学時代に学んだことに、「政治学」と書いていただきたい。そして、続けてそこに、他の学問分野を添えていただきたい。もしも、大学では「政治学、文学、映画史」を学んだ、という履歴をもつ社会人がいたら、その人とは非常に楽しい会話ができるとは思いませんか? 社会もそういう人材を決して放置しないと思います。そういう自分の履歴を、自身の力で、楽しみながら、構築していただきたいと思います。

著書・論文紹介

『ドイツ連邦主義の崩壊と再建――ヴァイマル共和国から戦後ドイツへ』(共著)

(権左武志編、岩波書店、2015年、担当した章:第2章「ヴァイマル共和国における民主的単一国家論」)

『想像のドイツ帝国 統一の時代における国民形成と連邦国家建設』

(東京大学出版会、2013年)