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教員メッセージMessage from Professors

神田 秀樹

法科大学院 教授
神田 秀樹
Hideki Kanda
専攻:商法

出身地
東京都
最終学歴
東京大学法学部(法学士)
所属学会
日本私法学会、金融法学会、信託法学会
研究テーマ
商法、会社法、金融取引法、金融監督法、証券市場法
担当科目
商法、会社法

会社法学のすすめ

 私の専門は、商法、会社法、金融法、証券法などです。法学部と法科大学院では、商法(会社法を含む)の授業を担当しています。
 会社法の分野は、実務と切り離せない形で法理論が発展し、またその中で多くの裁判例が蓄積され、そして法の改正が何度も行われてきた分野です。日本の会社法学は、長年にわたって、実務ないし実態に即した形で緻密な研究が積み重ねられてきています。そして、近年では、経済学などの隣接諸分野の発展を受けて、会社法学の状況も大きく変わりつつあります。具体的には、ミクロ経済学、ファイナンス理論、計量経済学などの知見を活かすことで、会社法の諸問題をより深く、また新しい角度からより厳密に研究することが可能になり、実際にそういうことが行われ始めています。
 私は、これまで、諸外国の会社法の研究者との共同研究などを通じて、変化に富む会社法学を研究してきました。大学の授業においても、こうした最新の会社法学の知見に基づく授業をすることを通じて、学生の皆さんに会社法学の最先端に触れていただけるように心がけています。
 会社法を勉強すると、世の中の仕組みが理解でき、有意義な人生を過ごすことができるようになると思います。学生の皆さんにとって会社法が対象とする経済や社会における仕組みや現象などは馴染みのないことが多いと思います。会社法を勉強して身に付く力は何かというと、自分の知らないことや経験のないことに出会ったとき、そういう新しい問題、そして複雑で難しい問題に直面したときにどうやって対応するかという力を身に付けることができるようになると思います。
 インタ-ネットのおかげで、世界の会社法学の状況は、さまざまなウェブサイトを通じて触れることができます。1つだけ例をあげますと、私も参加しているヨーロッパ・アメリカ・アジアの12の大学の持ち回りで毎年開催しているコーポレート・ガバナンスに関する国際会議のウェブサイト(http://www.ecgi.org/gcgc/index.php)では、会議での報告や討議などの様子をすべてそのまま閲覧することができます。学生の皆さんも、このウェブサイトを訪問するなどして、世界の会社法学に直接触れてみてはいかがでしょうか。

著書・論文紹介

  • 『会社法入門(新版)』 (岩波新書、2015年)

    一般の読者向けの会社法の入門書です。理論的ないし構造的な観点を重視し、筆者の意見を述べた箇所も多くあります。

  • 『会社法(第19版)』 (弘文堂、2017年)

    会社法の体系書です。簡潔に全体像を示すことを目的とした書物です。

  • 『The Anatomy of Corporate Law(第3版)』 (Oxford University Press, 2017年)(共著)

    長年にわたり諸外国の会社法の研究者と行った共同研究の成果です。諸外国の会社法について、機能的・理論的な分析をし、諸法制の相違点ではなく共通点を重視しています。

  • 『Official Commentary on the UNIDROIT Convention on Substantive Rules for Intermediated Securities』 (Oxford University Press, 2012年)(共著)

    筆者が制定時の審議に参加した条約に関する注釈書です(フランス語版も出版されています)。筆者としてそれなりに時間をかけ、また筆者の意見も随所に取り入れられている書物です。

  • 『数理法務概論』 (有斐閣、2014年)(共訳)

    アメリカの法科大学院で使われている原著(題名は、Analytical Methods for Lawyers)の訳書です。原著の著者の了解をえてかなりの意訳を行うこととし、また、一部の資料を差し替えたり追加したりするなど、日本の読者向けに工夫をしています。

  • 『金融商品取引法概説(第2版)』 (有斐閣、2017年)(共編著)

    金融商品取引法について、複数の研究者が分担執筆をした書物です。