学習院大学 法学部 | 法学科|政治学科

教員紹介Messages from Professors

政治学科 教授

数土 直紀Naoki Sudo

専攻:社会学

出身地
神奈川県
最終学歴/学位
東京大学大学院社会学研究科博士課程修了/博士(社会学)
所属学会
日本社会学会、数理社会学会 他
研究テーマ
社会変動が人びとの意識・行動に与える影響の解明
担当科目
社会学Ⅰ・社会学Ⅱ・社会学Ⅲ・社会学Ⅳ 他

社会を知ることの難しさ~社会学者はつらいよ

 社会学は、その名が示す通り、社会について研究する学問です。とはいえ、いま社会がどうなっているかについて、思いついたことを単にあれこれ述べるだけなら誰でもできます。社会学者の主張が学問的にきちんと受け入れられるためには、その主張が何らかの証拠に裏付けられていなければなりません。いいかえれば、社会学者は、社会のさまざまな出来事を個人的な想いや感情にとらわれることなく、冷静かつ客観的に描き出していかなければなりません。

 しかしその一方で、社会学者も社会を生きる一人の人間です。どんな出来事に対しても、ひとりの人間として思うことがあるだろうし、感じることもあるでしょう。むしろ、そのような人間的な思いや感情を欠いてしまっては、社会のことを真の意味で正しく理解することなど、とてもかないません。実際に、社会は、いろんなことを思い、いろんなことを感じる一人ひとりの人間が集まって作るものです。そうした思いや感情をしっかりと主張に組み込んでこそ、社会の真のすがたが明らかにされるのです。

 すると、社会学者がすべきこととは、目の前で起きているさまざまな出来事を冷静かつ客観的に分析し、しかし同時に個人の情熱や想いも大切にしていくということになります。相反することを同時に求められており、そうしないと社会学者の仕事を果たせないのだとすると、社会学者がやろうとしていることはずいぶんと無謀なことのように思えます。大好きな社会学ですが、大好きだからこそ、社会学の難しさをひしひしと感じる毎日です。

著書・論文紹介

「The Effects of Women’s Labor Force Participation: An Explanation of Changes in Household Income Inequality」

Social Forces 95・4(Oxford University Press、2017年)

『信頼にいたらない世界 権威主義から公正へ』

(勁草書房、2013年)