日本語日本文学科 構成・指導・カリキュラム

構成・指導・カリキュラム1 本学科では、学生は2年次から日本語日本文学系日本語教育系に分かれて各自の興味関心を深めていくことになります。2つの系では、必修科目も違いますし、単位に含めることが出来る科目も微妙に異なっています。したがって、どちらの系に進むかは慎重に決める必要があります。1年次は、大学で何が出来るか、大学で学び研究して明らかにしていきたいテーマは何かについて考える期間です。そのために必修科目として、語学・文学の基礎的な知識や研究の方法を学びますが、併せてそれぞれ関心のある分野の講義を幅広く積極的に受講し、進路の決定に役立ててください。そして4年次には、学業の締括りとなる卒業論文に取り組むことになります。

■ 日本語日本文学系

  日本語の文法・発音・意味をはじめ、それらの歴史や方言・社会的相違について、また、日本語と世界の言語との類似や相違について学びます。さらに、古代から江戸時代までの古典文学(源氏物語、平家物語、雨月物語、和歌・俳諧など)、明治以降の近現代文学(夏目漱石、樋口一葉、島崎藤村、芥川龍之介、谷崎潤一郎、太宰治など)、芸能、あるいは日本の思想や文化について広く学べます。そのためには、自分自身の関心を見極めて具体的なテーマを設定し、知識と情報を豊かにしていく必要があります。概論・概説などで、広く学問・研究の全体像を理解し吸収するとともに、講義Uを通じ、より専門的な教養も深め、さらに演習に参加し、調査の方法や資料の扱い方など、研究方法も体得するよう努めてください。演習では研修旅行や見学会なども数多く企画されます。やり甲斐のある研究テーマがきっと見つかるはずです。そして卒業論文を情熱を持って仕上げてください。他では得難い貴重な経験になります。

■ 日本語教育系

構成・指導・カリキュラム3 日本語を母語としない人たちを対象とする日本語教育に関心のある人のための系です。日本語教育に関する課程として認定されています。日本語教師になるために、教育や学習に関わる分野(言語教授法、異文化コミュニケーション教育、言語習得過程の研究など)、社会や行政に関わる分野(言語政策、日本語教育史、多言語主義など)、日本語や言語一般に関わる分野(日本語の音声・文法・日本語史・語用論など)の勉強をします。日ごろから世界の動きに関心を持つことが重要です。毎年、学科主催の海外日本語教育研修旅行(5泊6日)をアジアの大学で行っています。また日本語教育実習のほか、地域の外国籍住民向けの教室運営、海外大学生向け日本語研修、外国人児童・生徒に対する日本語学習支援などの実践の機会もあります。学年を超えた学生同士のつながりが強いのも特徴です。

■ 卒業論文

 4年次にはどちらの系とも卒業論文の作成が中心となり、1年間の大半を費やして20,000字以上の論文を完成させます。そのためには、3年次の授業で、関心ある領域の講義や演習を履修し、テーマを絞ることが大切です。4年次に入るとすぐに、全体構想についての草案を作成し、研究を具体的に進めていくための準備に取りかかります。日本語日本文学科にはゼミの制度はありませんが、指導教授の演習がおのずからゼミの性格を持ち、そこで論文の中間発表や研修を兼ねた旅行などが行われます。一つのことにこれだけ集中し、試行錯誤を経て完成させたという経験と自信は、何ものにも代え難い人生の財産となるでしょう。

入試情報
トップへ