共同研究プロジェクトについて

鐘江 宏之教授プロジェクト
『江戸・東京の木簡についての歴史資料的研究』
[prof.Hiroyuki Kanegae]

1.目的・内容・期待される効果など

 本研究の目的は、第1には、江戸時代・明治時代の木簡研究の推進のため、網羅的データベースを構築し資料研究の環境を整えることである。第2には、わかりやすい事例研究によって近世・近代木簡の資料的価値を示すことである。江戸と明治初期の東京の研究において、これまであまり活用されていない木簡資料に光を当て、都市としての江戸・東京の様々な側面を解明したい。第3には、日本の近世・近代木簡の研究によって、古代木簡を中心とした従来の日本の木簡研究の幅を広げ、日本の木簡の通史を組み立てる視点を見出すことである。以上のような3点を構想の中心とし、基礎的な研究の枠組みを江戸・東京の木簡を対象として構築することができれば、今後、関連する多方面の研究に資することができ、意義あるものとなるだろう。このように、本研究では、多角的に複数分野からの視点を必要とするため、特定の時代の研究者だけでなく、また文献の研究者だけでもなく考古学の研究者にも加わってもらい、共同研究を行っていくことが必要である。

2.研究スタッフ

<研究代表者>
・鐘江 宏之 :学習院大学 文学部教授(史学科)

<所員>
・高埜 利彦 :学習院大学 文学部教授(史学科)
・千葉  功 :学習院大学 文学部教授(史学科)

<客員所員>
・岩淵 令治 :学習院女子大学教授
・佐藤  信 :東京大学大学院教授
・石神 裕之 :京都造形芸術大学准教授

<リサーチ・アシスタント>
・長谷川 怜 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士後期課程
 ※平成28年度のみ

<研究補助者>
・長谷川 怜 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士後期課程
 ※平成27年度、平成29年度
・那須 香織 :学習院大学史料館臨時職員
・三好 貴羅 :学習院大学大学院 人文科学研究科 史学専攻 博士前期課程
 ※平成28年度まで
・西山  集 :立命館大学大学院 文学研究科 行動文化情報学専攻
 考古学・文化遺産専修 博士前期課程 ※平成29年度より

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3.活動報告 [活動年度:平成27年度〜平成29年度]

平成27年度:研究スタッフ会議2回、データベース検討会3回を行った。史料・資料調査等として、鐘江所員・石神客員所員・岩淵客員所員・佐藤客員所員が木簡学会に参加した(12月5日〜6日)。また、岩淵客員所員が、八戸市立図書館にて江戸の八戸藩邸関係史料の調査を行った(2016年2月29日〜3月1日)。

平成27年度前半の研究打合せの中で、今後の研究推進のために、事例研究を行う対象遺跡を絞り込んで集中的に検討することとし、対象を港区汐留遺跡とすることにした。また、データベース作成についても、計画当初から予定していた中央区出土の木簡だけでなく、事例研究対象の汐留遺跡についても作業を進めることを決めた。この方向に従って、平成27年度後半には、データベースの書式検討と入力作業を鐘江、石神が研究補助者とともに行っている。また事例研究についても、研究スタッフ各自がテーマを定めて取り組みを開始している。(詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2015年度版に掲載されています)


平成28年度:研究会4回を行い、史料・資料調査等として、鐘江所員・石神客員所員・岩淵客員所員が木簡学会に参加した(12月3日〜4日)。また、岩淵客員所員が、都市史学会に参加した。(2016年12月10〜11日)。

平成28年度の研究活動においては、昨年度に引き続き、港区汐留遺跡で出土した近世・近代木簡の事例研究を推進する取り組みを行った。年間4回の研究会においては、汐留遺跡そのものや出土した木簡についての認識を深めるための報告と討論を行い、第2回研究会では、研究スタッフ以外の外部研究者を招いての報告も行った。(詳細は『学習院大学人文科学研究所報』2016年度版に掲載されています)
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4.今後の活動予定

平成29年度においても、引き続きデータベース入力作業は汐留遺跡と中央区についての完成をはかる。平成29年度までに入力し終えたデータについては、年度終了後に公開していきたいと考えている。個別の事例研究についても、引き続き年間5回程度の研究会合を開きながら推進していきたい。事例研究の成果は、報告書において数本の論考にまとめる形で提示したいと考えている。
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