大学院人文科学研究科

概要説明

大学院への進学


興味のあるテーマについて4年間研究をしたあなたは、それだけではもの足らなく思い、もっと研究を深めたいと感じるかもしれません。あるいは、将来の進路のため、資格取得のために、さらに専門的な知識を得たいと思うかもしれません。大学院は、そんな人のための研究教育機関です。
学習院大学には、大学院人文科学研究科があり、例年、数十名が進学しています。大学(学部)とは独立した機関ですから、入学試験があります。他大学の大学院に進む人もありますが、各分野で一流の研究者を揃えた学習院の大学院へと、他大学から入学してくる学生もまた少なくありません。
人文科学研究科のスタッフは、基本的に文学部のスタッフと同じです。学部の授業では入門的なことを扱う教員も、大学院ではより自らの専門に即したレベルの高い授業を開講しているというわけです。

【専攻】
人文科学研究科は専攻に分かれています。現在設置されているのは次の11専攻です。

■哲学専攻(哲学・思想史)
■美術史学専攻(日本美術史・西洋美術史)
■史学専攻(日本史・東洋史・西洋史)
■日本語日本文学専攻(日本文学・日本語学・日本語教育)
■英語英米文学専攻(イギリス文学・アメリカ文学・英語学)
■ドイツ語ドイツ文学専攻(ドイツ文学・ドイツ語学)
■フランス文学専攻(フランス文学・フランス語学)
■心理学専攻(心理学)
■臨床心理学専攻(臨床心理学)
■アーカイブズ学専攻(記録史料学)
■身体表象文化学専攻(表象文化学・演劇学・マンガアニメーション学)

 
大学院生数14355345168920222526273
2012年4月現在

 【経験と意見】
神長 亜友美さん
日本語日本文学専攻
神長 亜友美 さん
 大学院では、学ぶ内容が高度になり、より専門的な知識を身に付けることができます。大学院に進学するというと、専門的知識を身に付けること以外に何が学べるのか、と疑問に思う方も多いと思います。特に日本文学を専攻していると言うと、そのような質問を受けることがあります。また、文学について語り合うだけのようなイメージを持たれがちです。
 しかし、大学院で学べることは将来どのような道に進むとしても必要になることばかりです。研究テーマを定め、自身の力で調べ考察することは、それ自体が大切な能力となります。先生方や先輩方に助言を求め取り入れることは、多岐に渡る知識を取り入れ、視野を広げることに繋がります。また、研究成果の発表は自身の考えをアウトプットすることであり、他者の理解を得られなくてはなりません。
ほんの一例ではありますが、大学院ではこれらの能力を身につける環境が整っています。大学院で学ぶ中で身につけたものは、貴重な財産であり、自分の将来において必ず有益なものであると感じています。

福嶋 綾佳さん
身体表象文化学専攻
福嶋 綾佳 さん
 舞台芸術、映像芸術、マンガ・アニメーションを対象とした研究を行う方々は様々な分野の出身の方で構成されています。
 交わす議論は新たな方向性を見出すきっかけとなり、その都度研究そのものに深みを与えることが出来ます。その反面、議論についていく為にも大学4年間で身につけた倍以上の知識が必要となるので授業を受ける度に気が抜けません。「大変」と言ってしまったらそれまでですが、自分がいるこの環境を今までになく「楽しんで」いることを私は入学後に自覚し、さらに授業に打ち込むようになりました。新しい領域の研究は、研究を行うこと自体が自分の周りに同じ意識を持って論じ合える方がいなければ成立しません。そんな方々と出会える場所であるということだけでも何事にも代え難い力が得られる場所であると思っています。それぞれの分野の第一人者である先生方がいらっしゃり、指導をしていただくことが研究を進める上で大きな力になることは言うまでもありません。ぜひ皆さんもこの「楽しさ」を味わってみて下さい。

野添 健太さん
心理学専攻
野添 健太 さん
 私は現在,心理学専攻博士後期課程に在籍しています。博士後期課程への進学を希望した理由は学士,修士を通して行ってきた自身の研究をより発展させ,心理学の世界に限らず広く社会に還元できるものにしたいと考えていたためです。
 私の専門は特に人の「記憶」に関わるものですが,考えてみれば私たちの日々の生活は「記憶」なしでは成り立たないものと言っても過言ではないかもしれません。例えば,私たちが普段迷うことなく学校へ登校できるのも,学校で時間通りに授業を受けることができるのも,それぞれ学校までの道のりや授業の時間帯などを「記憶」しているからでしょう。また,初対面の人に対して自己紹介をする時などは,自身のこれまでに関する事柄を「記憶」していることが重要となってきます。このように考えると,私自身の研究のみならず,心理学の研究からはいわゆる性格と呼ばれるようなその人特有のものの考え方,行動のパターンなどを探るための多くの手がかりを得ることができます。ここが心理学の最も魅力的なポイントであり,私を始め多くの研究者の知的好奇心を刺激し続けているポイントなのだと日々実感しています。
 心理学が人の行動に関する科学である以上,それと関連する他分野の学問も積極的に学ぶべきであると考えており,私自身,学際的な立場から心理学の研究に携わるというスタンスで研究活動を続けております。見識の高い教授陣との議論は特に刺激的であり,その中から研究に関する新たなアイデアが生まれることも珍しくありません。目指すべき地平線は遥か彼方,日々研鑽を積む忙しくも充実した毎日を過ごしています。


【博士前期課程・後期課程】
大学院は、前半2年間(最長4年)の前期課程、後半3年間(最長6年)の後期課程からなります。
後期課程にまで進むのは、ほとんどの場合、大学教員をはじめとした専門的な学術研究者を志すためです。前期課程に比べると定員もはるかに少なくなっていますが、学習院からは個性ある研究者が数多く巣立っています。
対して前期課程への進学に関しては、目的も多様であり、それに応じて近年入学者数も増加の傾向にあります。
たとえば、高等学校教員の専修免許取得のためには、前期課程の修了が要件となっています。また臨床心理士資格も、大学院の前期課程修了を前提としており、資格認定協会が指定した指定大学院を出ている必要があります。本学の心理学専攻も2002年から第二種指定大学院に認定され、少人数指導による密度の高い実践的教育が行われています。また、博物館などで活躍する学芸員を目指す場合にも、必要な専門的知識を学ぶために大学院に進学することは実質上不可欠のこととなっています。
もちろんそれに限らず、一度大学を卒業した社会人の方が改めて研究に取り組みたいと入学を希望するケースなどもあります。当然のことながら、研究する意欲を持つ人に対しては、大学院の扉は等しく開かれています。