克蘭講演 請求番号169.5/87

書誌情報

克蘭講演 / 馬立身訳著、李劍霜修潤、白羽生校閲 / 1935年 / 書報出版部 / 1冊 / 縦19.5cm×横13.4cm / 東亜経済調査局

解説

1935年に書報出版部より出版、馬立身訳著。クルアーン(コーラン)の章句漢訳、その解説から成る。

著者は哈爾濱〔ハルビン〕清真西寺のアホン(宗教指導者)であり、「例言」によれば、清真寺でイスラーム学を学ぶ学生たち(海里凡〔ハリーファ〕や満拉〔マンラー〕などと呼ばれる)が集団礼拝日での説法(瓦爾慈〔ワーズ〕)のやり方を学ぶ上での教本となすべく書かれたという。

著者自身は1928~1932年に哈爾濱清真東寺でも教務にあたった王静斎アホン(1879-1949)のもとで学んだ経歴を持ち、本書にも北平・天津・東北の各地より序が寄せられている。

本書出版当時には、哈爾濱は既に満洲国政府の統治下にあり、本書の発売も満洲国最大のムスリム団体「満洲伊斯蘭〔イスラーム〕協会」の新京支部が担っていた。東亜経済調査局が本書を所蔵するに至った経緯には、同協会の関与も考えうるであろう。

(田島)

(表紙)