適園印存 請求番号717/53/1~2

書誌情報

適園印存 不分巻 / (民國)李文蔚 輯 / 民國23年(1934)跋 / 刊行者不明 / 鈐印本 / 2冊 / 四周― / 界― / 書口― / 魚尾― / 断句無 / 縦25.8cm×横15.5cm / 框高― / 旧蔵印無 / 飯塚敏夫氏旧蔵書

解説

李文蔚が作成した印譜。適園は李文蔚の号。李文蔚について詳しいことは不明。跋文に「甲戌冬日李文蔚記於吉林適園之適廬」とあることから、中国東北部の吉林に居を構え、自身がこれまでに制作した印をまとめ、甲戌の年(1934年)に本書を成したようである。

帙の題簽には「適園印存 飯塚司長 淸鑑 乙亥孟陬李文蔚敬贈」とあり、刊行の翌年(乙亥の歳・1935年)、著者の李文蔚が飯塚敏夫に自ら贈ったものが本書だったようである。飯塚敏夫は、戦後の東京高裁判事を務め、弁護士としても活躍した人物。東京帝国大学法学部英法科を卒業、後に1934年満洲(吉林)に渡って司法部に4年間勤務した。本書は、この飯塚の満洲勤務時に李文蔚から贈られたものであろう。後、本研究所が飯塚氏旧蔵書として譲り受けた。

(松野)

(表紙・上冊)

(表紙・下冊)