澄衷蒙学堂字課図説 請求番号154/236

書誌情報

澄衷蒙學堂字課圖説 四巻 / (淸)劉樹屏 撰 / 光緒30年(1904) / 刊行 澄衷蒙學堂 / 排印本 / 8冊 / 行数字数不等 / 四周双辺 / 無界 / 黒口 / 双魚尾 / 断句有 / 縦27.1cm×横18.4cm / 框高21.2cm / 旧蔵印無

解説

『澄衷蒙学堂字課図説』は、上海の澄衷蒙学堂により刊行された図絵入りの字書である。著者は澄衷蒙学堂の初代校長である劉樹屏(1857~1917)。清末の企業家葉澄衷(1840~1899)が、富商の子弟のために創設した蒙学堂において、識字教科書として用いられた。

この書の特徴は、ある文字について数字から十数字程度の簡説と、七八十字に及ぶ詳説とが分けて記されていることである。簡説は十歳以下の児童に、詳説はそれ以上の学童に習わせたのだという。また精密な世界地図(巻1・17~42葉)や、解剖学的見地からの人体の部位の解説(巻2、72~82葉)など、当時としては先進の西洋科学技術を踏まえた記載が多く見えることも注目に値する。

『澄衷蒙学堂字課図説』の初版は光緒27年(1901)であり、その後 重版を繰り返した。本書は光緒30年(1904)の第11次重印本となる。

(中嶋)  

参考

  • 朱鵬「関於澄衷学堂及《澄衷蒙学堂字課図説》」(『中国文化研究』第16号、天理大学国際文化学部中国学科研究室、1999)
表紙

(表紙)