学習院大学では2008年4月より大学院自然科学研究科に「生命科学専攻」がスタートします。
これを記念して生命科学シンポジウムを開催いたします。
2007年12月8日(土) 14:00〜17:00
学習院大学・西5号館201教室
(豊島区目白1-5-1、JR山手線目白駅徒歩3分)
来聴無料、予約不要。多くの方々のご来聴をお待ちしています。
講演者
学習院大学理学部教授 花岡文雄
「生物は遺伝子の傷にどう対処しているのか?」
我々の遺伝子DNAは、本来、安定に保たれなければならないはずであるが、紫外線や化学物質
その他さまざまな原因によって常に傷を受けている。それらの傷をそのままにしておくと癌や老化の
原因になる。生物はDNAの傷を治す実に多様かつ複雑なしくみを備えている。それらのメカニズム
について現在までに分っていることを紹介する。
学習院大学理学部准教授 西坂崇之
「動く分子を見る:世界最小の回転モーター」
生物の細胞の中では、分子モーターと呼ばれるタンパク質が絶えず働いている。レールに沿って
動くリアモーターもあれば、数ナノメートルの部品をくるくると回す回転モーターも見つかった。この
精巧な部品は、どのようなメカニズムで動いているのだろう?光の波長よりはるかに小さなたった
1個のモーターが、まさに動作する瞬間を映像としてとらえてしまう最先端の研究について詳しく紹
介する。
京都大学医学部教授 鍋島陽一
「動物個体が恒常性を保つ新たな仕組み」
我々は体温、呼吸、脈拍、血糖やカルシウム濃度をほぼ一定に保つこと、 即ち 生体恒常性を維
持することによって健康な生活を送っている。ふとした幸運によりカルシウム濃度の維持に重要な
役割を果たす遺伝子を見いだし、これをクロトーと名付けた。カルシウムは神経活動や筋肉の収縮、
細胞のシグナル伝達など、多面的な生命活動の制御に関わる重要なイオンであり、その恒常性に
異常が起こると我々の健康、加齢変化は重大な影響を受ける。クロトーは生命の糸を紡ぐギリシャ
神話の女神である。生命の糸を紡ぐメカニズムについて紹介する。
主催:学習院大学理学部生命分子科学研究所
連絡先:学習院大学理学部生命分子科学研究所 馬渕一誠
(TEL:03-3986-0221、内線:6421、FAX:03-5992-1029)
学習院大学HP http://www.gakushuin.ac.jp/univ/adm/adm/main.html
理学部HP http://www.gakushuin.ac.jp/univ/sci/top
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