文部科学省では、科学技術水準の向上をめざして、科学技術に関する研究開発等において顕著な成果を収めた者について、文部科学大臣表彰を定めています。このたび、平成23年度の研究部門において、生命科学科の花岡文雄教授が科学技術賞を受賞しました。
受賞対象となった研究内容は「ゲノム情報保持の分子機構とそれによる癌化老化抑制の研究」です。DNAの損傷は転写や複製を阻害し、細胞死あるいは突然変異をもたらすことによって癌化や老化の原因となります。生物は損傷を取り除いたり、場合によっては損傷を乗り越えて複製することによって、癌化や老化を防いでいます。本授賞対象研究では最も広範な損傷を除去する修復機構の初期段階を明らかにし、また損傷を乗り越える新規なDNA合成酵素の発見とその分子構造を解明しました。これらの知見は癌化や老化の抑制に有効な薬剤の開発に寄与することが期待されます。
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