教員養成の理念と目的

  1. HOME
  2. 教員養成の理念と目的
  3. 各学科の教員養成の理念と目的

各学科の教員養成の理念と目的

●法学部法学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)
 法学科では、「法の理念、法の体系と仕組み、法による具体的な争いの解決について学び、人間的な思いやりのあるリーガル・マインドを身につけ、社会の様々な分野で法的知識やリーガル・マインドを存分に発揮して活躍する優れた人材を育成すること」を教育の基本目的としている。そして、そのために、一方では、法の理念、法の体系と仕組み、法による具体的な争いの解決について系統だった教育を行うとともに、他方、人間的な思いやりのあるリーガル・マインドを身につけ、社会の様々な分野で法的知識やリーガル・マインドを存分に発揮して活躍する優れた人材を育成するため、講義科目に加えて演習科目を展開している。
 このような法学科における専門教育を基礎として、法学科に教職課程を設置し、法律学に関する専門的な学力と、リーガル・マインドに裏付けられた教育者としての情熱及び使命感とを兼ね備え、法の支配を基礎とするわが国の社会のあり方について教育する「社会」及び「公民」担当の教員としてふさわしい人材を養成している。
●法学部政治学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)
 政治学科においては、スクール・オブ・ガヴァメントの理念のもとに、政治学・国際関係・社会学の3分野における様々な科目を学ぶことを通じて、社会に対する深い洞察力と幅広い教養を備え、高い指導力と問題解決能力を持った人材を育成することが基本目的となる。上記3分野を学ぶにあたって必要な知見・技法を学ぶ導入科目の履修を経た、日本政治・公共政策、政治史・思想史、国際関係、社会学の4つの系統からなる多様な専門科目の履修を通じ、広い視野で現代社会の諸現象・諸問題を把握・分析する高度な能力を養うことが目指される。
 教員を養成するにあたっても、第一に、各自の問題関心に沿った柔軟なカリキュラム編成を通じて、政治学・国際関係・社会学の分野において、基礎となる概念や思考様式、方法論を身につけた上で、幅広く深い教養と総合的な判断力を培い、豊かな人間性を涵養することが求められる。第二に、これらの教養と判断力、人間性を教育の場で活用するために、特に少人数教育を通じて、多面的な視点に立った双方向的なコミュニケーション能力を育むことが目標となる。
●経済学部経済学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)
 経済学科では、経済社会における諸問題を経済理論・経済史・データ分析に基づいて、幅広い視点で自ら課題発見し、その解決に必要な方策を提案・遂行する力を身に付けた人材を育成することを理念としている。さらに本学の国際化指針に沿って、日本の文化・社会について深い知識を有し、主体性・協調性をもって国際交流できる人材の育成も方針として掲げている。
 教職課程においては、生涯にわたって学び成長する教師を目指した教育、体験的学習・模擬授業や現場教師の招聘といった特色あるカリキュラムにより、実践的指導力を養うことと情熱と豊かな使命感をもった教育者育成を目標にしている。専門教育においては、ゼミナールを中心とした教授陣との距離が近いきめ細やかな少人数教育により、学生の個性を尊重しコミュニケーション能力を育んでいる。これによって、複雑で広範な政治・経済・倫理・社会現象やこれらの現代的諸問題を経済学的視点に基づいて、自ら考え表現する力をもった社会系教員の育成を目標にしている。
●経済学部経営学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)・高等学校教諭一種(情報)
 経営学科は、企業が直面する諸問題について、その原因や解決策などを体系的に考えていく実践的な教育研究分野である。企業が扱う経営資源はヒト・モノ・カネ・情報と多岐にわたる。また、企業を取り巻く環境は、政治・経済・社会の変動の中で常に変化している。さらに近年の情報通信技術(ICT)の進展は、グローバルな情報共有を可能にし、経営に大きなインパクトを与えている。このように絶えず変化し、高度化、複雑化していく企業活動を理解するために、広く経営に関する基礎的理論的な知識を身に付け、そのもとに自ら問題を設定し、その問題解決に必要な方策を自ら調べ、自ら考えて提案・実行していく能力を育成すること、それが経営学科の目指すべき教育方針である。
 教職課程においては、こうした経営学科で修得する専門的な知識・能力を基礎として、社会の動きを幅広く俯瞰し、そこに潜む本質的な問題・課題をつかみ取るための情報収集・分析の方法や、自ら調べ考えたことを発信・提案していく際のプレゼンテーションやコミュニケーションの方法等を教授するとともに、経営組織や管理、財務・会計、リーダーシップやモチベーション、情報処理やネットワークなど、学校の経営や学級の運営・管理に応用できる実践力を有した社会系及び情報系教員を養成することを目標としている。
●文学部哲学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)
 哲学科は、古今東西の文献や作品解釈を通して、多角的な観点を養い、文献読解において語学力を磨き、また、現代の問題も鑑みることで、自ら課題を発見し、それを解決していく能力を身につけた、グローバルに活躍する人材を育成することをそもそもの目標としている。哲学が人文科学の根本に関わる学問であるように、研究分野は幅広く、哲学・思想史系では、古代ギリシアから、近世、現代に至る西洋の哲学をはじめ、政治、社会、宗教、芸術、文学などの思想史的研究や、日本を中心に中国、インドなどの仏教をはじめとする東洋の諸思想の研究を行い、また、美学・美術史系では、西洋東洋の、絵画史、彫刻史、建築史、音楽史、美学・芸術理論などを研究する。こうした、幅広い研究分野において、各人の興味にしたがった課題を見つけ、その個性を尊重した研究がなされるよう、教員がサポートしている。そのような研究を通し、体系的な知識に基づいた実践的な教育が可能で、学問・学術研究を尊重する社会系教員を育成することを目標としている。
●文学部史学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(地理歴史)
 史学科では、たんに過去の出来事として歴史を学ぶのではなく、歴史学を通して事物の実証的な認識の方法を学ぶことで、現代社会のあり方や意味を探究するための考え方や手法を身につけることを目標にしている。自由な関心を持って多分野の歴史に幅広くアプローチすることによって、自分自身で問題を発見し、それを能動的に研究していく態度を養うことができる。
 教職を目指す者には、日本史、東洋史、西洋史の各概説を学び、基礎的な通史をとらえることから出発し、さらには各分野の枠にとらわれずに広く特殊講義を選択することによって、現在の歴史研究の学術的な水準を把握し、そのうえで歴史を幅広く教える力を養うことができる。日本史と世界史に分断することなく、日本と世界の歴史を古代から現代にいたるまで、グローバルな視点から教える方法を学ぶことを重視している。
●文学部日本語日本文学科
   中学校教諭一種(国語)・高等学校教諭一種(国語)・高等学校教諭一種(書道)
 日本語日本文学科では、古代から現代までの日本語・日本文学・日本文化、国際的な視野に基づいた日本語教育・言語学などに関する授業を通して、学科開設以来重んじてきた実証的で堅実な研究方法を、学生が身につけるとともに、これからの時代を切り開いていくのに必要とされる、創意に満ちた新しい国際的な感覚や学際的な関心を培っていくことを教育の目標としてきた。
学生は、一年次に古典文学・日本語学・近代文学の基礎を学習することから始まって、2年次以降は、日本文化・日本語教育などが履修可能になり、演習スタイルの授業を組み合わせることで、段階的に難易度があがるカリキュラムを履修することになる。また、本学科のカリキュラムは国語科の教師にとって必要な学力をバランスよく養えるように配慮している。
 教職課程においては、古代から現代までの各時代の日本語・日本文学・漢文学・日本文化に関して深い理解を持つと同時に、現代的な関心と国際的な幅広い視野をもった国語科の教員の養成をめざしている。
●文学部英語英米文化学科
   中学校教諭一種(英語)・高等学校教諭一種(英語)
 急激な勢いでグローバル化が進む現代にあっては、多様な言語・文化をもつ人々が、互いに理解・協力し合い、共生するための知識、態度、技能を身につけることの重要性が高まってきている。とりわけ、人々が理解・協力し合う際に用いる国際語としての英語の役割はますます大きくなりつつある。英語英米文化学科では、そうした現在の情勢に対応できる人材の育成を目指し、英語による異文化間コミュニケーション能力を備えた英語教師の育成を目的とする実践的かつ専門的な授業を設置している。「アカデミック・ライティング(上級)」「アカデミック・プレゼンテーション(中級)」は英語の実践的コミュニケーション能力を習得することを目的とし、現代研究、英語文化、言語・教育の三つのコースで開講する「入門講義」「演習」「特別演習」は、国際的な視野からの幅広い教養、英語及び英語圏の文化と歴史に関する専門的な知識と学力、批判的思考力、創造的思考力、英語教育に関する実践的指導力等を身につけることを目的としている。
●文学部ドイツ語圏文化学科
   中学校教諭一種(ドイツ語)・高等学校教諭一種(ドイツ語)
 ドイツ語圏文化学科では、実践的なドイツ語運用能力の養成において、口頭発表(プレゼンテーション)やディスカッションを一年時から授業に多く取り入れることで、(日本語能力も含めて)高い自己表現力・主体的な発信力が培えるよう指導を行っている。講義科目や演習科目では、ドイツ語圏の文学、芸術(絵画・音楽・映画等)、歴史、思想およびドイツ語の言語学的分析(統語論、意味論、認知言語学、言語史等)に関して深い理解を養うと同時に、現代のドイツ語圏における地域事情(環境問題、教育、風俗習慣、政治等)に関して幅広く学習できるように、各授業におけるテーマ設定を行い、国際感覚豊かな人材を養成できるよう図っている。
 教職課程では、とりわけ「コミュニケーション演習(上級)」および「特別プログラム:通訳・翻訳者養成演習」によって、実践性の高いドイツ語力をマスターし、実際の教育現場における実践的指導力をつけると同時に、教室の生徒たちがドイツ語圏の文化、社会、歴史という複眼的な「窓」を通して現代世界を見極め、豊かな発想力を身につけることができるよう指導が行えるドイツ語教員の養成を目標としている。
●文学部フランス語圏文化学科
   中学校教諭一種(フランス語)・高等学校教諭一種(フランス語)
 フランス語圏文化学科では、少人数クラスによるきめ細やかな指導のもとフランス語の運用能力を修得しつつ、フランス語圏の多様な文化事象を学ぶことのできる科目を提供している。フランス語を通じて多角的なものの見方と思考力を育てることを目指している。1・2年次において基礎知識を学んだあと、3年次では「言語・翻訳」「文学・思想」「舞台・映像」「広域文化」という4つのコースのうちの1つを各自選び、より専門的な知識を身につける。また、3年次では全員が自ら選んだ主題についてレポートを書くことによって、4年次での卒業論文等の準備をすることになる。自ら選んだ主題について知識を深め、問題設定をして自分なりの考えを論理的に表現する力をつけ、日本国内のみならず広く世界において活躍する人材となりえるように指導している。フランス語についてのすぐれた教育能力に加え、文化の多様性に対する深い理解と知識を持ち合わせた教員の養成を目指している。
●文学部心理学科
   中学校教諭一種(職業指導)・高等学校教諭一種(職業指導)
 心理学科では、複雑で多様な人間の心理的あり方や行動を理解するための方法を習得し、ことがらを心理学的観点から見る目を養い、深い人間理解を目的としている。そのために、まず、実験、調査、観察などの科学的方法によってデータを分析して人の心の一般的傾向を実証的に研究する。またそれらを支える認知心理学、学習心理学、発達心理学などの知識を学習する。一方で、人の心の個別性を深く知り、考えるための臨床心理学を学び、また臨床心理学的に考えるという教育が行われている。
 教職課程で取得できる「職業指導」とは、一人一人の生徒が自分の希望や目標を見定め、それらと職業で求められている要請とを折り合わせていくことを導くことである。このことには先に述べた人の心の一般的傾向を押さえて、その中に生徒個人を位置づけ、理解することと、生徒個人のこれまでの生き方や家族関係などから深く生徒を理解することが深く関わっているといえよう。そうした理解に基づく職業指導によって、生徒が少しでも納得のいく進路選択ができるように指導できる教員の養成を目指している。
●理学部物理学科
   中学校教諭一種(理科)・高等学校教諭一種(理科)
 物理学科では、物理学において重要な論理的思考力、実験観察の方法、理論的計算力などの教育を通し、物理学の知見と方法を様々な局面に適切に応用する力を身に付け、幅広い分野において社会に貢献できる人材を育成することを目的としている。この目的に基づき物理学科では、物理学の専門的な知識を有し中等教育の現場においても自ら実験・実習や理論的計算を実践できる教員の養成を理念としている。この理念に基づき、教職課程においては、1年次から実験と演習に取り組み、3年次までに基本的な実験と計算から高度な実験と理論的計算を経験し、実験技術と計算力の習得と科学的方法論を身に付けさせている。4年次での物理学輪講では、高いプレゼンテーション能力を身につけ、理科教員として自然現象をわかりやすく授業ができるように指導をしている。また卒業研究では、最先端の研究に参加し、現代科学についての知識と素養を身に付けた理科教員となるような指導をおこなっている。
●理学部化学科
   中学校教諭一種(理科)・高等学校教諭一種(理科)
 化学科では、物質の構造・性質・反応などについての化学的思考力と実験技術を教育することにより、化学の分野において、どのような局面にも対応できる真の基礎を身に付けた、社会に貢献できる人材を育成することを目的としており、それに基づいて教員養成を行っている。1年次から3年次までの必修科目で、化学を中心に自然科学の基礎を習得させ、選択科目でさらに発展的内容を学び、1~3年次を通じた化学分野の学生実験により、様々な実験技術を修得させる。同時に、理科教員にとって必要な物理・生物・地学の実験およびその学問的基礎を学習させる。4年次では少人数の研究室に所属し、指導教員の丁寧な指導の下に、本格的な研究実験を通して、各人が選択した卒業研究のテーマに主体的に取り組ませる。さらに、セミナーにおける研究発表・グループ討論・外国語能力の涵養など、多様な学習経験を積ませる。これらを総合することにより、中等教育の現場で必要な、授業を行う実践的な能力や様々な実験の立案、安全な実験遂行のための技術を身に付けさせる。
●理学部数学科
   中学校教諭一種(数学)・高等学校教諭一種(数学)
 数学科は、論理的思考力、計算力、数学的洞察力などを教育し、社会に貢献できる人材を育成することを目標とする。そのために、演習、セミナー、輪講科目を豊富に配し、学生自身が積極的かつ能動的に数学的現象に取り組み、実践を通して数学的感覚を理解し身につけることを重視している。特に、教職課程においては、身につけた数学的理解を他人に分かるように明快に説明することを期し、プレゼンテーションの十分な訓練を行い、高度なコミュニケーション能力を持つ教員の養成を目的としている。
●理学部生命科学科
   中学校教諭一種(理科)・高等学校教諭一種(理科)
 生命科学科では、生物を構成する分子と細胞、さらには生物個体について、それらの構造、機能、相互作用などに関する最新の知見を教育することにより、生命科学の幅広い分野の知識及び応用能力を持ち、生命現象を深く理解する人材の育成を目的としている。
 教職課程においては、化学や物理学の基礎的な講義と実験、および生化学、動物科学、植物科学の履修を必修とし、分子細胞生物学を中心に生命科学の基盤となる教育を徹底する。さらに、様々な領域にわたる学際的・応用的な分野の理解を促し、科学の進歩と社会の発展に貢献できる教員の養成を目指している。
●国際社会科学部国際社会科学科
   中学校教諭一種(社会)・高等学校教諭一種(公民)
 国際社会科学科では、英語教育と社会科学を融合させたカリキュラムにより、実践的な英語運用力を高め、国際社会の仕組みを社会科学の手法で理解し、課題解決策を考え、発表や議論する力を養成する。
 教員養成においては、英語によるコミュニケーション力と課題解決力を備えた教員の養成を目標とする。この目標を達成するため、英語教育においては、CLILの手法を用いて段階的に4技能(読む・書く・話す・聞く)を高める。一方で、社会科学による教育においては、社会科学全般に関する基礎的な分析手法を身につけさせた上で、絶えず複雑化・多様化する国際社会及び日本社会における様々な社会的課題のデータを分析・理解し、その解決策を提示する能力を養う。このような課題解決型の教育を行うことで、国際的に標準的な社会科学の分析手法により裏付けされた社会・公民を教育できる実践的指導力を持った中学校・高等学校教員の養成が可能となる。また、「グローバル化に対応した教員」を養成するため、学生が積極的に海外で学べるよう、海外研修への参加を必須とし、海外短期研修や交換留学等の体制を整備する。
●文学部教育学科
   小学校教諭一種
 教育学科においては、学科の教育目標を次のように記している。
「教育学科の教育目標は、教育および社会に関する幅広い知見と教育に関する専門的な技能を獲得させ、発達の多様な可能性を探求・研究することである。次代を担う人々の成長を促進し共生社会を形成・創造するための資質・能力をもった人材を育成することを目指す」(学則第5条の2)
 ここでいう専門的な技能とは、小学校の教員としての職能全体を指している。すなわち教育学科は、その主たる目的を小学校教員の養成とし、本学としての教員養成に対する理念とその実現のための構想、指導方法等を継承することとする。したがって教育学科の専門科目のうち半数以上を「免許関連科目」群として開講する。そして小学校教員免許状取得にあたっては、小学校の全教科について教科教育法と教科概説の科目を必修とし、すべての教科指導において一定程度以上の知識と技能(指導力)を有することを求める。修得すべき単位数も教育職員免許法上は最低59単位であるが、本学では70単位とする。特に「教科に関する科目」は最低8単位必要なところを全9教科18単位としているのが特徴である。
 教科指導等の教員としての基礎的・基本的な力量形成は自明として、それ以外の部分について、今日の日本の学校や子どもたちを取り巻く状況に鑑み、教育学科が掲げる小学校教員の養成像は以下のとおりである。
1) 体験型学習の指導力がある(人間と自然がつながる、つなげる)
2) コミュニケーション能力を発揮する(人間と人間がつながる、つなげる)
3) 多文化共生社会に対応した教育を実践する(学校と地域がつながる、つなげる)
教員養成の理念と目的TOPへ戻る