1 Castells and Himanen [2002] 訳書p.176.

2 発電容量で比較するとフォータム (http://www.fortum.com/) 11,136MW2005年)で,日本の中国電力(12,200MWを少し下回る規模である

3 英紙フィナンシャル・タイムズ (FT) が,スウェーデンのコンサルタント,ハルワーソン&ハルワーソンHallvarsson & Halvarsson (http://www.webranking.nu/) の協力を得て発表したもの(20051214日付)。評価対象は財務情報やIRInvestor Relations)を中心に,コーポレートガバナンスやCSR等の一般的な会社情報も対象となる。なお,同ランキングでは同業の独RWE7位,独E.ON18位で,スイスのUBS銀行が11位,独シーメンスと独アリアンツがいずれも14位というものあった

<http://news.ft.com/cms/52a886d8-6be0-11da-bb530000779e2340.html> Accessed 10 January 2006.

4 同社ではウェブサイトをコーポレート・コミュニケーションの戦略的チャネルにするという野心的かつ目的のある仕事に取り組んできたと説明している。<http://www.fortum.com/news_section_item.asp?path=14022; 14024;14026;25730;551;31253> Accessed 17 November 2006.

5 http://www.nordpool.no/

6 契約は取引所外取引,クリアリングを取引所で行なう

7 全部で8種類のメニューを用意している。表−1はそのうちの代表的なもので,これら以外にはFortum Flex顧客が契約形態を選択),Fortum Fixed安定志向の顧客向け商品であり,顧客自身が,電力価格固定化の開始時期と契約期間を選択),Fortum Entry新たにフォータム社の顧客になった顧客向けの商品であり,ノルドプールのスポット価格に連動した料金),Fortum Entry efficiency前記の派生形)が存在する

8 フォータムでは常時810名のポートフォリオ・マネージャーが対応しているとのことである

9 フォータム・ビジネスクラブは表−1中のFortum Pro Fortum Smart が対象となり,顧客へのきめ細かいケアを行なっている

10 これまでの大口顧客へのマーケティング戦略が奏功し,産業用市場におけるフォータムに対する顧客満足度は高いとのことである

11 高度なサービスによる顧客経験は,さまざまな問題解決を容易にするとも言っており,経験価値に対する配慮も見受けられる。この点については,フォータムに先立って訪問したフィンランド・ヴァーサ大学のフィリップ博士(VAASAEMG: Vaasa University Energy Marketing Groupも,フォータムが経験マーケティングに近い取り組みを行なっていることを指摘していた

12 2003年夏の渇水によりノルドプールのスポット価格が高騰したことを受け,家庭用顧客は低位で安定的な電気料金水準を求めていることから,このようなメニュー開発がなされた。

13 フォータムでも顧客に販売したスポット連動商品は,ノルドプールにおいてリスクヘッジのためにカバーするといっており,容易にリスクのパススルーが実行できる環境をノルドプールが提供しているのである。このように上流に洗練されたマーケットが存在する場合,下流のマーケットも必然的に洗練されたものとなるのである。

14 たとえばCRMのシステム導入に関して,その費用対効果については一般的に意見が分かれるところである。フォータムの場合はフィンランドのITシステム企業が開発したものを用いているようであるが,基本的には従来からの請求書発送システムと同様のものを改良したシンプルなもののようである。また,顧客のロイヤリティ把握には,10年分のヒストリカル・データに基づいた離脱予測モデルを構築しているとのことである

15 このような差別的取り扱いの是非はともかくとも,これまで顧客を公平に取り扱ってきた日本の電力会社では馴染みにくい発想であろう

16 このような取り組みは北欧の電力会社では主流となりつつある。阿部[2004a]によれば,スウェーデンのシドクラフト(現E.ONスウェーデン)は,顧客獲得という1つの目的のために一貫した流れのマーケティング手法を確立させている

17 Morgan and Hunt [1994] は,関係性への関与Relationship Commitmentと信用Trustが関係性マーケティング成功の鍵となると考えており,フォータムの取り組みはこれに沿ったものと言える

18 2003年夏の渇水時における電力価格高騰の際,顧客からの苦情が殺到したことを契機に,2004年にスウェーデンにおける電力会社で顧客オンブズマンOmbudsmanが次々と任命された。なお,オンブズマンはもともとスウェーデンで創設されたもので,戦時に国王までもが戦死した場合の全権掌握(ombudsは古代ノルウェー語で全権掌握の意味)を宮廷道化師に与えられていたことに由来し,その後,行政オンブズマンが国民の権利を守る代理人として,行政等への国民の苦情を調査し,行政活動に対する監視や是正勧告を行なう官職として広まった。

19 奥田他[2005pp.30-31

20 阿部[2004aでは,スウェーデンのシドクラフト(Sydkraftは独E. ON傘下となったことから,20059月,E. ON Swedenへと社名を変更した。)1998年から行なったブランド構築を中心とした統合的なマーケティングに取り組んだプロセスについて分析している

21 阿部[2004b]では,スウェーデンのバッテンファルのCSRの取り組みについて詳細な分析を行なっている。それによれば,スウェーデンをはじめとする各国市場における非価格面での競争激化を背景としながら,バッテンファルがステークホルダーとの関係性を徹底的に分析することにより,新サービスの提供による他社との差別化の展開,コーポレート・ブランドの向上,有能な従業員の確保,および情報公開による企業不祥事の未然防止などに資する重点的なCSR活動を実現し,企業収益や競争力の源泉にする狙いがあると見られる

22 奥田他[2005]では,スウェーデン市場に参入している,バッテンファル,シドクラフト(現E.ONスウェーデン),そしてフィンランドのフォータムの3社について,非価格戦略として3つの視点(ブランド構築戦略,サービス戦略,料金メニュー開発)から分析を行なってる

23 最新のフランス電力市場の動向については森田[2006に詳しい

24 フランスガス公社Gaz de France

25 EDF Proには顧客のニーズに応じた3つのサブ・ブランドが存在する。すなわち,電気というわずらわしい問題を考えたくない顧客には,シンプルでベーシックなサービスのみを提供するEssentiel Pro支払い時期などを自身で決めたい顧客に,柔軟性を提供するSouplesse Proエネルギーに関心が高く,カスタマイズ化された情報やサポートを求める顧客に,フルサービスを提供するPrésence Proがある

26 主に顧客企業の経済的な魅力度のことを指す

27 顧客窓口(ゲートウェイ)のことを意味しており,関係性の各段階(締結から離脱まで)に対応して,提案活動,重要な顧客か否かの見極め,営業活動やクレーム処理の優先順位付け,等の対応を決めている。

28 具体的なサービスの例としては,24時間サポートサービス(連絡を受けてから2時間以内に修理に向かう),支払時期を延期できるサービス(基本料金に保証料を上乗せする),グリーン電力料金,空調設備の設置,保守サービスなどがある。

29 逆に言うと,コア以外の顧客にはあまり手間暇をかけたくないという意図も見え隠れする

30 「どのような顧客層に対しても,基本的サービスは維持すること」という意味における公共性のことを指している

31 一括請求とサービスの窓口をEDFに一本化することを含む。もっとも,大野[2006]によれば,自由化以前は電力・ガスが請求のみならず保守や検針もDEGS (Direction EDF GDF Services) により一括で行なわれていた。200411月以降はこのようなサービスがなくなり,逆にコスト増となることが懸念されているものの,競争圧力がコスト転嫁を許さないと見る向きもある。

32 栗村[2006pp.91-92

33 サービスの定義については諸説あるが,PineUand Gilmore [1999] p.8は「既知の顧客の個別要求に応じてカスタマイズされた無形の活動の総体」とし,Albrecht and Zemke [2002] 訳書 p.68は「他者の便益のために個人または集団が行なう活動」としている。また,小山[2005p.20は「『財貨』と『サービス』は経済活動に欠かせないクルマの両輪としての役割を担っているが,サービスには財貨にはない独特の経済的特徴がある」とした上で,「財貨すなわちモノは何らかの目的に必要な『道具』あるいは『手段』として生産され,使われるものであるが,サービスは手段ではなく,『目的』そのものに向けた行為,活動であるという経済的役割を担っている。」と指摘している。

34 サービスの特性として,「無形性」,「同時性」,「異質性」,「消滅性」(Fisk et al. [2004] 訳書pp.14-17.がよく指摘されるが,電気が無体物であることから,製品の有形性とサービスの無形性という軸での分析には限界もある。Normann [1993] は,「製品の原価構成の簡単な分析によっても,サービスの活動が,製品の価値と値段のかなりの部分を占めている」と指摘した上で,「『製造』の機能を『物質に対して物理的な変化を生む活動』と定義すれば,『サービス』の機能は,次のような諸活動」になるとして,「無形のものの取引に関係し,物的な対象物(商品)の入手可能性に影響を与え,有形または無形のものの『使用』に影響する」としている。

35 Albrecht and Zemke, op.cit., p.69は,サービス・クォリティの「クォリティ」については「製品や経験が,ニーズを満たしたり,問題を解決したり,付加価値を提供したりした,その程度についての(客観,主観両方の評価基準が含まれる)尺度」とし,サービス・マネジメントは「ビジネスのオペレーションを考えるうえで,顧客に認知されるサービス・クォリティの向上を第一の原動力とする,全組織的なアプローチである」としている。

36 サービス・マーケティングの世界では良く知られた「真実の瞬間」は,1980年代初頭に低迷していたSASスカンジナビア航空を建て直したJan Calzonの自著名で,Carlzon [1987] では,顧客とのコンタクト・ポイントにいるスタッフの最初の15秒が会社全体の印象を決め,ひいては企業の成功を左右すると主張された。なお,「真実の瞬間」というコンセプトはもともとRichard Normannのもので(Normann [1978]),Normann がコンサルタントとしてSASに関与していた(Normann [1993])。

37 Albrecht and Zemke, op.cit., pp.70-76.

38 Rayport and Jaworski [2005] 訳書p.74は「財やアクティビティをまかなえるという程度のことは,いまやゲームに加わる最低条件でしかない」と指摘している

39 Lovelock and Wright [1999] 訳書p.23.はサービス組織の成功に不可欠なものとして,「マーケティング」,「オペレーション」,「人的資源活動」の3者の総合的計画を立て,実行することとしている

40 蟻生・後藤[2006]は,200511月に国内の一般家庭および事業所に電力サービスに関するアンケート調査(N=4,647 回収率27.9%)を実施している。それによれば,「現在利用の電力会社」に満足と回答した顧客は概ねどの顧客セグメントにおいても5559%で,「供給信頼度」に対する満足度が高い一方で,「価格」への満足度が低い。「顧客サービス」はサービスの認知度も低いことから,一般家庭で38%,低圧事業所で33%,高圧事業所で42%,特別高圧事業所で51の満足度にとどまっている

41 青木・西村[2003pp.65-89にはサービス・マーケティングの基本的概念整理から,電力経営への応用に至るまで,簡潔に説明されている

42 ソルトリバー・プロジェクトSalt River Projectのホームページ(https://www.srpnet.com/Default.aspx)。同社のビジネスは電力事業と水道事業が柱になっている

43 Denove and Power W [2006] pp.35-37.

44 高い顧客満足を一種ののれん代(無形固定資産)とも位置付けている。また,顧客と積み上げてきた信用の貯金があれば,回避不可能な不慮の事故の場合は,顧客が静かに待ってくれるため,ビジネス全体のマネジメントも容易になるという。さらに従業員満足が高ければ,これらのマネジメントはさらに楽だと指摘している。

45 Denove and Power W, op.cit., pp.36-37 米国の顧客満足に関する調査機関J. D. Powerの調査において,最高スコアを獲得した公益事業者のほうが,そうでない事業者よりも「友好的」な規制環境にあることが,スタンダード・アンド・プアーズ (S&P) の調査でもあきらかになっている。「顧客満足度の高い事業者は自主的に正しい行いをするだろう」としたうえで,寛大な対応をとっているかのようだとも指摘している。

46 Southern Company のホームページ(www.southerncompany.com/)。

47 このモデルは3つの要素,@規制当局との良好な関係,A電気設備投資の継続,B安定供給と低廉な料金,からなり,これらによって「確かな信頼,優れたパフォーマンス,一貫したコミットメント」という企業価値を掲げ,それを「サザンスタイル」と称している。ここで@を重視することにより,規制当局とのリレーションシップ維持に努め,将来的な規制面でのリスクを低減し,安定した事業展開を図ることが可能になるとしている(小田[2006])。

48 自由化されたB to B市場では収益性重視というドライな観点でも問題はない。しかし,規制下にあるB to C 市場では,そのような分類だけでは問題も多い。また,B to B市場でも,系統電力からのバックアップなど,ラストリゾートの提供者が電力会社であることを考えると,関係性が全く途絶するわけではない。よって,低収益顧客の他への離脱を促す,あるいは引き止めないという戦略が,電気通信産業の場合のようにシンプルに行なえない可能性がある。Jones and Earl Sasser [1995] は競合環境が満足度とロイヤリティの関係に与える影響を分析しているが,必ずしも高い顧客満足を与える必要があるかという問題を慎重に検討すれば,広告費用をはじめとしたマーケティング費用が過剰となるリスクを回避できる可能性があるのである。

49 高い供給信頼度には,電力会社の過剰投資による非効率の問題ももちろんあるが,それを後押しするのは,首都圏での奇跡的に正確な列車運行を実現させている状況を例示するまでもなく,日本人の正確性・安定性を求める精神風土に由来するのかもしれない。電力の場合は,欧米に比べて低いといわれる顧客の自己防衛能力の問題も根底にある。それゆえに可視化が必要になる。

50 199721日に発生した,アイシン精機岡崎工場火災後,トヨタグループのサプライ・チェーン回復が驚異的な速さであったことが脚光を浴びた(Nishiguchi and Beaudet [1998]

51 供給信頼度の高さもさることながら,災害復旧時間も諸外国では考えられないくらい短い。それらを実現するコスト水準が適切か否かという議論は別にあるが,確実にいえることは,電力自由化でこれらを実現できなくなると,負のスパイラル(サービス・クォリティの低下,より厳しい批判)に陥る可能性があるということである。

52 ここでいう「戦略的PR」とは,矢島[2006]がいうように「ブランドは広告よりもPRで育つ」という考え方に基づく

53 三上[1982],pp.201-202,または河野[1984p.241

54 Andreasen and Kotler [2002] によると,ソーシャル・マーケティングは「非営利組織でも営利組織でも実施でき,その目標は,プロダクトやサービス「自体の」売買ではなく,ある社会行動に影響を及ぼすことである(たとえば,誰かに禁煙させる,制限速度を守らせるなど。)」としている(同書第6版訳書,p.473)。

55 たとえばLazer and Kelley [1973] を参照

56 三浦[1996p.305

57 CSRの日本での源流を探ると江戸時代の近江商人の経営理念にも見ることができ,商業活動の中では古くから存在する概念である。よって,日本企業との親和性はもともと高いと考えられる。末永[2004pp.10-21 によると,売り手よし,買い手よし,世間よし,という商取引においては,売り手と買い手だけではなく,社会全体の幸福につながるものでなければならないとされた「三方よし」という言葉は,近江商人の到達した普遍的な経営理念をごく簡略に示すためのシンボル的標語として用いられるという。これは,たとえば環境問題におけるトリレンマを解くことが大きな課題である経営の問題において,顧客満足(CS: Customer Satisfaction)を高め,企業の社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibilityを果たし,社会貢献を促すことに通じている

58 三上,前掲書,p.218

59 PineUand Gilmore [1998] は「経済学者は通常,経験とサービスを区別せずに扱ってきたが,サービスと財が異なるように,経験もサービスとは異なる」と指摘している。

60 Schmitt [1999] は「伝統的マーケティング」をF&Bマーケティングと呼んで批判している。要するに機能的特性(Facilityと便益(Benefit)のマーケティングであるがゆえに,製品カテゴリーと競争を狭く定義し,消費者は理想的な情報処理者とされることで,F & B以外のものは処理できないと指摘している

61 LaSalle and Britton [2003] が例示したバナナフォスターのエピソードが象徴的である

62 この他Schmitt [1999] CEM (Customer Experience Management) というアプローチを示しているが,その中で従業員経験価値に注目している。顧客の快適な経験価値を作り出すには,従業員がモチベーションを持ち,きちんと仕事をし,革新的な思考法を持っていなくてはならないと論じているが,これは顧客ロイヤリティと従業員ロイヤリティの関係とも整合的である。

63 Moore [2005] も「顧客エクスペリエンス・イノベーション」を「顧客インティマシーを極限まで追及したイノベーション」と指摘して上で,「価値提案は機能的な差別化ではなく,製品が提供するエクスペリエンスに置かれる。このイノベーションは製品がコモディティ化し,製品選択肢のリスクがない状態の消費者市場に適している。」と指摘している。

64 東北電力は仙台市のオール電化住宅展示場「イーナタウン」で宿泊体験を実施していた(200132日付電気新聞)。最近では東京電力がパナホームと組み,宿泊体験型のオール電化モデルハウス「Switch! House 世田谷」を開設している(2006719日付日経産業新聞)。

65 橋爪・西村編[2005]。

66 高速電力線通信推進協議会のホームページ(http://www.plc-j.org/)。

67 Normann, op.cit., p.142.

68 Prahalad and Ramaswamy [2004].

69 Baumol [1967].

70 この見解はRayport and Jaworski [2005] のものである。取引コストの低下とサービス・クォリティの向上には,インターネットに限らず顧客ゲートウェイとなるポータルの設計が重要となる。つまり,膨大な顧客数をかかえる小売市場に本気で取り組むのであれば,科学的なアプローチによるマーケティング手法の導入は不可欠である。もっとも,規制下で育まれた電力会社の組織文化を顧客指向型へと大きく変革させることも同時に必要である。戦略の策定や施策の実施の際に最も重要なのは,社内の関係各部の意見を聞き根回しに奔走することではなく,どれだけ正しく顧客の声を聞けるかに注力することである。

71 Thomke [2003] は「今日のビジネスの中核にはジレンマが存在する。すなわち,われわれの経済がますますサービスに依存しつつあるにもかかわらず,イノベーションのプロセスについては製品に関するもののままだ。製品を開発し改良する科学的手法は既に十分検証されている。それはトーマス・エジソンの実験室にまで遡る。だが,その多くはサービスの世界に応用できそうにない。サービスの発展におけるブレークスルーを見つけようとする企業は,ブレーンストーミング,試行錯誤やイノベーションチームといった,体系化されない偶然任せの試みに陥りがちである。そのような取り組みが時には成功することもあるが,長い目で見ると,サービスの発展や,さらにはイノベーション全般における一貫性や生産性を向上させるために必要とされる体系的な学習の機会を提供することは稀である。」と述べている。