*) 前者は学習院大学経済学部教授ならびに日本大学大学院商学研究科講師,後者は在米国。エクセルによるデータ処理の一部は岡本渉君に手助けしてもらった。感謝したい。本稿のごく一部は後者が日本大学大学院商学研究科に2013年に提出した修士論文のなかの図表と同じである。Ken-ichi. Tatsumi and Lingling Fan, An analysis of the Japanese solar hours for the past 123 years 〜 Foundamentals for solar photovoltaic system. 内容などの連絡先:〒171-8588豊島区目白1−5−1学習院大学経済学部,TEL(DI):03-5992-4382,Fax:03-5992-1007,E-mail: Kenichi.Tatsumi ◎ gakushuin.ac.jp ◎は@ に変えてお送り下さい。
2014年1月31日に公表された気象庁のプログラム・ミスで,1981年から2010年のデータが多少誤っている可能性がある。再計算後の公表し直しは2014年3月に予定されており,本稿には間に合わなかった。
1) ちなみに,後述する年間日照時間の変化率を東京で計算した場合の推移は巻末の図表A1になる。定義や計算方法は本文で後述。この図は変数がランダムに推移している事例に極めて似ている。
2) 奈良の観測開始年の都合で,データを1954年以降に限った場合,年間日照時間の変化率の平均と標準偏差は巻末の図表A2のようになる。変数の定義や計算方法は本文で後述。
3) データが正規分布に従う尖度と歪度を有しているかどうかを調べるには,いくつか方法がある。まずジャック−ベラ検定(Jarque-Bera test)がある。JB 検定の統計量が従う自由度2のカイ二乗分布の上側確率ポイント0.05では臨界値は5.991となる。KS 検定(Kolmogorov-Smirnov test)は,有限個の標本に基づいて,それらの母集団の確率分布が正規分布と異なっているかどうかを調べるために用いられる。他に,アンダーソン−ダーリング検定,などもある。検証方法は,一通りではない,ということである。