*) 本稿の分析に当たっては,厚生労働省の「介護サービス情報の公表」制度にかかる公表データを利用した。データ利用を許可していただいた厚生労働省および各都道府県の担当部局に感謝を申し上げたい。
1) それ以前の介護産業に関する労働生産性の分析としては,鈴木(2002),下野(2004),綾(2014),田・王(2019)が挙げられる。また,労働生産性に関係する研究として,Zhou and Suzuki(2006),Shimizutani and Suzuki(2007)がある。それぞれ,鈴木(2020a)が詳しくサーベイを行っている。
3) 分析に先立って,記入日が2015年4月1日から2016年3月31日である事業所にサンプルを限定した。
4) 人口密度は高齢者人口密度と同様の性質があるため,省略した。
5) すなわち,下記の変数である。加算1(緊急時訪問看護の実施),加算2(特別管理加算(T)),加算3(特別管理加算(U)),加算4(在宅での看取り(ターミナルケア)の対応),加算5(サービス提供体制強化加算),加算6(退院時共同指導加算),加算7(看護・介護職員連携強化加算),加算8(看護体制強化加算)
6) すなわち,下記の変数である。24時間の電話相談の対応状況,急な病状の変化があった場合の訪問看護の対応状況,定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所との連携,特別な医療処置等を必要とする利用者の 受け入れ状況- 経管栄養法(胃ろうを含む),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−在宅中心静脈栄養法(IVH),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−点滴・静脈注射,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−膀胱留置カテーテル,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−腎ろう・膀胱ろう,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−在宅酸素療法(HOT),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−人工呼吸療法(レスピレーター,ベンチレーター),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−在宅自己腹膜灌流(CAPD),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−人工肛門(ストマ),特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−人工膀胱,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−気管カニューレ,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−吸引,特別な医療処置等を必要とする利用者の受け入れ状況−麻薬を用いた疼痛管理