修了後のこと - 司法試験結果/合格者の声

司法試験結果

令和元年司法試験において、本法科大学院から51名が受験し、短答式試験合格者は38名、最終合格者は6名(既修者5名、未修者1名)でした(令和元年9月10日発表)。合格された方々の今後のご活躍を期待するとともに、惜しくも不合格となられた方々、および在校生に対しては、今後とも、本学の教育理念に基づき、より一層基礎力の定着に力を入れ、きめ細やかに指導を行っていきたいと思います。来年も一層多くの優秀な法曹を送り出せるよう、教員スタッフ一同尽力してまいります。


令和元年9月11日 法務研究科長 若松 良樹

司法試験合格者数

司法試験実施年 受験者数 合格者数 合格者数コース別内訳
法学既修者 法学未修者
2019(令和元)年 51651
2018(平成30)年 7616115
2017(平成29)年 851183
2016(平成28)年 10614113
2015(平成27)年 1111385
2014(平成26)年 1041284
2013(平成25)年 63770
2012(平成24)年 8516142
2011(平成23)年 8018153
2010(平成22)年 9419163
2009(平成21)年 8621183
2008(平成20)年 8720164
2007(平成19)年 6719181
2006(平成18)年 491515-
合計
(延べ人数)
1,14420717037

司法試験合格者の声

※授業の名称は原則として出席者の履修当時のもので、現在は名称が異なる場合があります。

令和元年度合格者

犬飼 俊雄

犬飼 俊雄

2015年3月修了
(法学既修者コース)
成蹊大学法学部
法律学科卒

同期の親友の合格が希望に。ここで勉強すればきっと大丈夫。

 法曹を目指したのは、お寺を営んでいた祖父母がきっかけです。檀家さんがよく相談に訪れ、祖父母に救われ喜ぶ姿を目にし、自分も将来は人の役に立つ仕事をしたいと思うようになり、大学で法学部を選んだのは、そんな思いを叶えるために資格を取得したいという考えが根底にあったからです。
 学習院法科大学院を選んだのは、先生方が素晴らしかったこと、そして、少人数で先生と学生の距離が近いことがあります。六法の編集をされた先生、学会をリードされている先生方、東京大学を退官されて本学へ来られた先生など、教授陣の豪華さはトップクラスだと思います。少人数制なので気軽に会いにいって質問もできる。この少人数制の良さを特に実感したのは、入学前に授業を聴講した時のこと。植村立郎先生(前教授)の「刑事法演習1」は先生と在校生ひとりに、見学者の私を加えた3人で授業体験をすることができ、「こんなにも近い距離だと必然的に実力がついていくだろな」と確信しました。実際、入学後は口下手な私も積極的に発言できるようになりました。今後法曹の仕事に活きると感じています。
 私が助けられたのは学校の環境でした。馬もいれば、野生の小動物が現れることもあります。自然豊かなキャンパスを歩く度に気分転換ができました。合格まで続けられたのはこの環境があったからです。あとは仲間の存在。同期の親友が1年で合格し、彼を見て、共に学んだ自分の方向は間違ってはいない、このまま学習院法科大学院で頑張れば必ず受かるという希望となりました。

自習室や施設の使い勝手はいかがでしたか?
自習室は、私が在学中はひとり2つのデスクを広々と使えることが大変ありがたかったです。在学中は自習室、卒業してからは図書室で勉強。どちらもかなり静かで集中でき、ストレスを感じずに勉強が捗りました。
大学が提供するサービス等でよかったものは?
授業聴講を柔軟に受け入れてもらえるのはよかったと思います。修了してひとりで勉強する時間が長くなると、どうしてもリズムが崩れがちになります。昨年の受験期間後期は週に1日聴講の日を設けたことで勉強のリズムを保つことができました。
これから司法試験に臨んでいく後輩にアドバイスをお願いします。
試験は相対評価ですから、まわりの受験生が書くことを意識することが重要だと私は感じました。答案化する上で自分の独特な考え方を押し付けないように、まずは基本を固める。ロースクールでの授業はきっと為になると思います。
犬飼 俊雄
今後の目標

現時点では、街の弁護士になりたいと考えています。身近に解決してくれる人がいると思ってもらえる存在になれたら嬉しいですね。これからいろんなことを経験しながら、自分が進む道を決めていきたいと思っています。

丸山 智史

丸山 智史

2016年3月修了
(法学既修者コース)
明治大学法学部
法律学科卒

忘れられない恩師の言葉が今の自分へと導いてくれた。

 高校1年生の進路相談の時、担任の先生から、「今から10年後、20年後に法律の世界が大きく変わる。もうすぐ法科大学院というのが設立される。お前は法曹となって人を救うんだ」と説かれ、熱心に法学部や法科大学院を紹介されたんです。その時は法律や法曹に対して漠然としたイメージしかなかったのですが、その翌年に先生が急性白血病を患って急死。そっと私に「本当は大学で法律の勉強をしたかったんだ」と告げられた時、先生が私に対して法学部に行くよう熱心に説いていた理由がわかったんです。その後、裁判官が被告人に、さだまさしさんの楽曲「償い」の歌詞を示し、更生を諭したニュースが話題となったことをきっかけに法曹や法律に関して次第に興味を持つようになりました。法学部で刑事法や刑事政策を学んだ際に「償い」を改めて聞き直してみたところ、曲の奥深さや刑事事件の重みを感じました。恩師の意思を胸に秘めて法学部へ進みましたが、大学時代に「償い」の曲に出会ったことで、法律で救いを求めている依頼者のために貢献できるような法曹になりたいと決心しました。
 私は大学卒業後、社会人として就職することになりましたが、それでも法科大学院に入学したいという思いはずっと持ち続けていました。恩師の言葉通り、法曹の将来を見据えて、就職してから10年後に法科大学院に入学することを胸に社会人生活を続け、学習院大学法科大学院への入学を果たすことができました。
 試験は4回目で合格しましたが、一番落ち込んだのは、3回目の受験。1年目で挑戦し、2年目で気を立て直し、3年目で、というところで、なんと願書を出し忘れたという大失態をしてしまいました(笑)。その悔いをバネに、しっかりと立て直し、今までの分を取り返すため必死で頑張った結果、合格することができました。
 私は、ずっと回り道の人生ですが、それがきっと法曹になった際に役立つと考えています。
 回り道を恐れず、どんな困難があっても諦めずに勉強を続ければ、皆さんもきっと素晴らしい法曹になれると思います。

本学が提供する環境、サービス等でよかったものは?
夏休みのエクスターンシップです。「法テラス」への実習に行ったのですが、実習期間中に司法試験の合格発表日があり、一緒に参加した女性スタッフの方がなんと合格。「おめでとうございます!」と盛大に祝福されている姿と自分を重ねることで、自分も司法試験に合格したいという明確なビジョンを描くことに役立ちました。
本学の授業で印象的だったものを挙げてください。
入学前に荒木新五先生(前教授)の授業を見学させていただき、実際に荒木先生の「民法演習」を選択しました。また、大学の説明会で出会った望月栄理子先生(前教授)は凛々しくて格好良く、先生の下で学びたいと思いました。
司法試験対策で重視したこと。
答案を時間内に仕上げるために、ストップウォッチを常備していました。また、日々の勉強のなかで、読みやすい答案を作成できるよう心掛けていました。
丸山 智史
今後の目標

災害や病気で苦しんでいる方を法律で救済する活動に取り組んでいきたいと考えています。「税務」「ビジネス法務」に関する専門性についても磨いていきたいと考えています。

平成30年度合格者

吉田 晴香

吉田 晴香

2016年3月修了
(法学既修者コース)
立教大学法学部法学科卒

自分なりに試行錯誤して、向かった道。悩みながら進んだこの時間に後悔はない。

 幼い頃から正義感が強かったと思います。小学生の頃は弁護士や検事が活躍するドラマや映画が多く、困っている人の力になれるのはかっこいいなと漠然と思っていたことが法曹へのきっかけになっているのだと思います。
 本学を選んだのは、私は勉強があまり進んでいなかったこともあり、大学の先生からしっかりと勉強に打ち込める環境で、先生の質が高い学習院法科大学院が良いのではないかとすすめていただいたことが一番の理由です。
 数々の先生に支えていただいたのですが、なかでも刑事訴訟法の安村先生には、友人と3人で2月くらいまでずっと隔週で答案を見ていただいたりと、かなりお世話になりました。時に厳しい意見をいただき、親身になっていただいたことを感謝しています。
 刑事実務と民事裁判はどちらも模擬的な裁判を行うのですが、準備がとても大変だったこともあり、印象に残っています。起訴状を元に、どこを争点として決めるのかなど、チーム内で意見を出し合いまとめる難しさを知りました。緊張感があり、本番さながらに行うので、リアルに将来をイメージでき、法曹への思いを一段と強くしたことを覚えています。
 3年かかりましたが、3年全部必要だったと今は思います。自分なりに試行錯誤して、向かった道。悩みながら進んだこの時間に後悔はありません。この先、きっと活きてくるのだと感じています。ロースクールにいる間は、全部吸収してほしいです。無駄になることは何もありません。最後までどうか諦めないでください。

本学の施設や環境について教えてください。
自習室や演習室は勉強に集中できる環境でした。特に自分専用の机があることがありがたかったです。勉強に飽きたら散歩できることもよかったです。緑豊かでマイナスイオンを感じ、若い大学生の会話を耳にして、エネルギーをもらっていました。
モチベーションを維持する方法とは?
気持ちの波を作らないように、ルーティンを決めるようにしました。朝5時過ぎに起床して、6時過ぎの電車に乗って、7時半には学校に来て夜は17時には帰宅する。と決め、1日のリズムを大切にしました。あとは昨年の成績表を頻繁に見返して、刺激剤にしていました。
司法試験に向けて重視していたこととは?
苦手科目を重点的に向上させることを徹底的にやりました。刑事訴訟法は、安村先生を頼り(笑)、「法実務講座」で論文を先輩に見ていただきました。できるだけ自分独りで勉強するのではなくて、先輩や先生に、客観的に評価してもらいながら自分の答案を見ていただくことを重視しました。
吉田 晴香
今後の目標

弁護士になりたいと思っています。民事一般を扱う、街の弁護士になりたいです。困っている人の色々な相談に対応できるような、人の助けになるような弁護士になれたらと思っています。

芦澤 亮

芦澤 亮

2014年3月修了
(法学未修者コース)
山梨学院大学法学部
法学科卒

憧れた法曹への道、辞めようとは一度も思わなかった。自分の描いた未来を勝ち取ってほしい。

 大学で講義を担当していた弁護士の先生との出会いが法曹を目指したきっかけです。困っている人たちと誠実に向き合い、問題を解決しているその姿に憧れ、自分も目指そうと決意しました。
 大学のゼミで先生に相談したところ、優秀な講師陣が揃い、少人数制で一人ひとりにきめ細やかに教えてくれる、なかなかロースクールでは珍しいとのアドバイスを受け、本学への入学を決めました。入学してみるとその通りで、先生たちともかなり身近でした。少人数だからこそ友人とも絆が深くなり、共に勉学に励む仲間がいる心強さを感じました。
 どの先生も大変お世話になったのですが起案等指導の先生には時間感覚の意識付けにおいて、とても影響を受けました。授業中に問題を配られ、時間内に解いて見てもらうのですが、「時間内に書けてないものは意味がない、評価に値しない」と、時間内に解くことを重要視されていて、試験で時間内に答案を作りあげるスキルはここで身についたと感じています。
 基本書はきちんと自分で理解するまでしっかり考えて読むことが大事。それでもわからなければ、先生や友人に恐れず聞くこと。自分では気がつかなかった箇所にも気づけます。そして、アドバイスをしてくれた時は素直に聞く姿勢を忘れずにいてください。
 自分は今回、5回目で合格しました。挑戦して、絶対受かると思っていました。辞めようとは一度も思わなかった。それほど憧れた先生の姿が強烈だったんです。みなさんも自分の描いた未来を勝ち取ってください。

本学の施設や環境について教えてください。
キャンパスに緑があり、池もある。息抜きに散歩したり気分転換の助けになりました。自分専用の机にロッカーと本棚が揃っていたのもよかったです。集中できて、在学中はほとんどの時間を過ごしました。
モチベーションを維持する方法とは?
やる気が下がった時には、初学者向けの本を読むようにしていました。「すぐに諦めなくても大丈夫!」など、はげますような言葉が書かれていて救われました(笑)。あとは、別の分野で頑張ってる友人と話し、自分も頑張ろうとモチベーションを上げていました。
司法試験に向けて重視していたこととは?
何を、どの程度書けば合格できるのか、過去問を分析して把握することが大切だと思います。1位で合格する必要はないので、どれは落としても大丈夫なども分析すること。また、基本書はただ、漫然と読むのではなく、答案を書くときに使えるように、ポイントを考えながら読む方が覚えやすいです。
芦澤 亮
今後の目標

弁護士を志望しています。これから司法修習で幅広い法律知識を学び、社会に貢献できるような弁護士になっていきたいと思っています。分野などは、まだ具体的に決まっていないのですが、これからたくさん見て、決めていけたらと思います。

平成29年度合格者

江渡 倫子

江渡 倫子

2014年3月修了
(法学既修者コース)
学習院大学法学部法学科卒

今、できることを必死にやること。
恩師の言葉に何度も支えられ、合格へ。

小学生の頃から漠然とあこがれていた法曹への夢。具体的になったのは学習院大学法学部へと進学し、法律の奥深さや人の役に立てる仕事だと実感したことからです。学生の頃から大学の雰囲気が合っていたこと、ゼミの先生が大学院でも教鞭を取られるとのこともあり、大学院も引き続き学習院で学ぶことを決めました。
 すべての授業や先生にお世話になりました。中でも印象に残っているのは対話形式で進むソクラテスメソッドです。特に西田先生は教室中を歩かれながらふいに質問を投げかけ、実際の会話の中で常に回答を求められました。応用力、思考を止めない癖の形成に役立ったと思っています。
 選択科目で選択していた神前先生の国際私法は、これだけで国際私法についての司法試験の準備は整うほど充実した内容でした。
 スタート時のレベルは人それぞれ。私は基礎力がないまま院に入り、つい周囲と比べて不安になったりもしました。けれど「今、できることを必死にやること」が結局は大切だと思います。予習を一生懸命やる、授業は休まない。一回でも休むと気持ちが途切れてしまう。地道ですがここが基本です。
 辛い時に何度も支えられた植村先生の言葉があります。「今、授業に耐えられないようだったら、他人の人生を左右するような法曹の仕事には絶対に耐えられない。あたりまえの努力さえしていれば受かる試験だと思いなさい」。このような先生方の言葉や授業に助けられ、合格に繋がったのだと思っています。

自習室や施設の使い勝手はいかがでしたか?
私は、数時間ごとに環境を変えた方が集中する性格でしたので自習室、図書館、学生自習室など色々な場所で勉強ができる環境が整っていることがありがたかったです。
本学の環境の良さはいかがですか?
大学から慣れ親しんだキャンパスは緑も多く、勉強で疲れた気持ちをリフレッシュしてくれたと思います。散歩するだけで救われたりしました。
長丁場の受験期間を乗り切るコツは?
感情の振れ幅が大きくなると、元の状態に戻すことはとても大変になります。ですから、いい成績の時もあまりよくない時にも、常に感情をフラットに保つことを心がけました。一喜一憂するよりも、結果をどうやって次に活かすかに注力することが大切だと思っています。
今後の目標

現時点では、検察官志望ですが、弁護士や判事も視野に入れ、これからはじまる司法修習で、多くの法曹の方々とふれ合いながら、自分が進む道を決めていきたいと思っています。