連鎖街






 連鎖商店街は1920年代末から、人口急増による住宅難を解決すべく建設された商店街兼住宅街である。2万500㎡の敷地に8街区、16棟200店舗が建設され、1930年に竣工した。一階が店舗、二、三階が住宅となっていた。商店街のなかには映画館、ショッピングモール、公衆浴場などがあった。俳優・三船敏郎(1920~1997)は少年時代を大連で過ごしたが、ここ連鎖街の一角に父・德造が営んでいた「スター写真館」があった。ここはまた井上ひさし(1934~2010)の演劇「連鎖街のひとびと」(『井上ひさし全芝居』その6)や「円生と志ん生」(同その7)の舞台となり、また「大連行進曲」にも唄われ、戦後も引き揚げ者の間で懐かしく想起され続けた場所でもあった。





dairen_geore_034:大連ノ名所連鎖商店街常盤町


 写真は常盤町の通りであり、南側から連鎖街を撮影したものである。

古絵はがき(表) 裏面

現在の写真