文廟






 大南門裡にあり、1628年の創建。永年荒廃に任せたが、満洲建国後、尊孔崇儒の目的で全国的に祭典(春秋2回)が復活、漸次修復された。ここは孔子を祀るほか、郷賢、名官、孝子、節婦を祀る祠があり、民衆道徳の高揚に寄与した。1954年に解体し、小学校の校庭にされたが、2017年から二年をかけて復元すると提案されている。





houten_geore_165:奉天だより(其三)文廟――


 「奉天城内の東南隅にあって、儒教の祖孔子を祀っている。規模は左程大きくないが、清浄の境地、荘厳の殿堂、思わず襟を正させるものがある。満洲国の立国精神は王道であり、王道は孔子の唱道樹立した儒教に由っている関係から孔子祭を満洲国の国祭とし、各地の文廟を再興復起することに力めているので、この廟も一時は頽廃その極に達していたが相当修復され面目を一新した。毎年九月五日の孔子祭には荘厳盛大な式典が挙げられ、省長自ら百官を率いて参列する。大成殿の正面には孔子の神位、左右には十哲の霊位を祀っている。楹上に掲げてられた万世師表其他歴代皇帝御筆の扁額を見ても、如何に歴代皇帝の尊崇大なりしかを偲ぶことが出来る。」

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)


houten_geore_185:奉天だより(其三)文廟


 houten_geore_165と同じ写真。宛名面は違う。

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)