奉天大同学院






 満州国宮公吏の養成機関。満洲事変後、奉天に自治指導部ができ研究所が設置されたが、翌年新京の国務院資政局訓練所として継承され、1932年7月に大同学院として創設された。





houten_geore_196:奉天だより(其八)奉天大同学院――


 「文廟の西に隣する元の萃升書院の跡にこの学院がある。康熙乾隆の頃から文教の府として知られた由緒深い所で、院内には孝子節婦の祠があり、老樹蓊鬱として昼尚お暗く、俗塵を離れた別乾坤である。院内の山門、講堂、蔵書楼などは、いずれも二百余年前の建築物で古雅掬すべきものがある。事変前は張学良によって漢学本位の萃升書院が復活経営されていたが、今は大同学院となって、国務院総務庁の管理に属し、官公吏、若くは官公吏たるべきものを養成訓練する目的で王道思想、一般国策、財政、外交、司法、内務行政、国防、衛生、産業、交通、日本語等を教授し、三百の青年が朝夕熱心に就学している。」

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)