小西門






 奉天旧市街の中心となる奉天城(瀋陽城)は、外城・内城・宮城と三重に城壁を構えていたが、当時すでに外城は門の跡のみとなっていた。内城は正方形で、約9メートルの高さに黒煉瓦を積み上げた城壁に囲まれ、東西南北にそれぞれ大小2個の城門を設けた。小西門は西側の小門。





houten_geore_004:奉天 小西門出口と円平人形


 円平人形は円平窯(円平陶苑)を開窯した初代小倉円平が作成した満洲風俗人形である。初代小倉円平は明治20年に淡路島で生まれ、津名郡(現・淡路市)立陶器学校で学んだ。戦争中は、満州に移り「円平陶苑」を築き、円平人形を作成する。1936年に宣統帝溥儀から天皇家への満州土産として円平人形が選ばれた。終戦に伴い満州から引き揚げ、淡路島で再び開窯した後、すぐに亡くなった。写真は座ってくつろいでいる満洲人の姿を生き生きと造形した三体の人形。

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)


houten_geore_211:(奉天)奉天城内四平街より小西門を望む


小西門についてはhouten_geore_004、四平街についてはhouten_geore_005に参照。

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)


houten_geore_252:奉天名勝 小西門 雄大なる城壁の景観大西門


 「大西門、小西門ともに城内への入口にして小西門は旧道である、両門とも交通最も頻繁で満人商店軒を列ね殷賑を極めている、往時外敵の侵入に備えた此城壁は高さ三丈五尺、幅一丈八尺もあり、今は城壁の中央を切開きて交通の緩和を計っている。」
 小西門についてはhouten_geore_004に参照。大西門は「懐遠門」の通称であり、1631年に建てられた奉天城の城門の一つである。1930年に、交通頻繁の緩和策として城壁の中央を切り開き、大西門を新開路にした。1994年、瀋陽市瀋河区人民政府その原址を拓き、懐遠門を復元した。 左上に城壁の記念スタンプ。

古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)