日本総領事館






 日本総領事館は、上海在留日本人を保護・監督することはもちろん、領事裁判権の行使や領事館警察の動員によって、名実ともに日本人社会の頂点に立つ存在であった。上海には1870年代に領事館が初めておかれたが、その後、場所を虹口ホンキューに移転した。竣工は1911年、設計は平野勇造(1864~1951)による。彼は、明治政府のお雇いイタリア人建築家カペレッティに師事したのち、カリフォルニア大学を卒業。三井物産のお抱え建築家として、三井物産台北支店(1899年)や同上海支店(1903年)を設計した。翌年に三井物産を辞めて上海に事務所を開設し、上海居留民団の最初の日本尋常小学校を設計した。上海領事館の設計はその後のことになる。建物は現在、中国人民解放軍の海軍施設となっている。





shanghai_geore_017:日本領事館



古絵はがき(表)

古絵はがき(裏)