スタッフ紹介

金田 智子 (KANEDA, Tomoko ) 教授
■略歴
浜松生まれ。広島大学教育学部卒。MA 及びEd.M in TESOL(Teachers College, Columbia University)取得。文化外国語専門学校、Earlham College(米国)、広島大学留学生センター、国立国語研究所を経て、2010年4月より学習院大学文学部教授。

■専門分野
日本語教育学
授業研究
[担当授業(31年度)]
日本語学講義IB:日本語学・言語学・日本語教育の基礎
現代日本語研究U:日本語使用の実態を見直す
日本語学演習:言語使用及び言語学習に関する調査
日本語教育I:日本語教育概論
日本語学演習(院)(前期):授業の計画・実施・分析を通した教師の成長
[私の研究・教育活動] 1.言語教育における授業分析 
2.「生活のための日本語」の内容と方法 
[主要著書] 『日本語教育の過去・現在・未来2:教師』(共編著、凡人社、2009)
『タスク日本語教授法』(分担執筆、凡人社、1995)
『コミュニケーション重視の学習活動2 コミュニケーション・ゲーム』(共著、凡人社、1992)
[所属学会] 日本語教育学会(2003.7〜2009.6.教師研修委員、2005.6〜現在 評議員)、異文化間教育学会、社会言語科学会、留学生教育学会(2009.10〜現在 編集委員)、日本総合学術学会(2001.1〜現在 評議員)
■研究分野
私が日本語教師になったばかりのころ、「日本語教師」という職業はまだ広く認知されてはいませんでした。そのため、自己紹介をするたびに、日本語を外国語あるいは第二言語として学ぶ人々が国内外で急増していること、日本語を彼らに教えるという仕事が世の中に存在することを説明しなくてはなりませんでした。それから二十数年がたち、今では、「日本語教師」や「日本語教育」は一般的に用いられる言葉になり、説明を求められることはありません。日本語教師も日本語学習者も、非常に身近な存在となっているのです。
 一般的な存在となった「日本語教師」ですが、では、その専門性に対する理解は深まっているでしょうか。日本語が使える人なら、日本語は教えられる、というような誤解はかいしょうされているでしょうか。そして、日本語が使えることと教えられることが別であるという認識が定着しているとすれば、教えられるようになる、つまり専門的な能力を身につける方法は確立しているでしょうか。
 私が研究テーマとしているものの一つは、日本語教師の専門性、つまり、日本語教師に求められる資質・能力を明らかにすることと、その育成方法を検討sることです。日本語教師の専門性の核になるのは教える内容としての「ことば」だけでなく、教えるためにやりとりされる「ことば」であると考え、特に、教室活動の運営、学習者とのコミュニケーションのあり方に注目しています。そして、教師の専門性を追求する方法、専門性向上を目指す具体的な方法として、授業分析手法を研究しています。
 もう一つ、大きなテーマとして据えているのは、日本社会で生きる外国人に求められる日本語能力です。日本にクラス外国人がますます増えることが予想され、彼らに対する公的かつ組織的な日本語学習支援が求められています。日本語学習支援が適切に行われるよう、日本語を母語としない人々が日本社会において十全な生活を営んでいくために必要な日本語能力とは何か、その能力を養成するために方法にはどういったものがあるか、についての調査研究を行なっています。
■授業について
 日本語教育について学ぶというのはコミュニケーションの道具としての日本語の教え方を学ぶ、ということだけを指すわけではありません。日本語教育は、社会の動き、文化、歴史、政策等と密接なつながりを持っています。授業では、目の前にいる日本語学習者について、日本語のことだけを考えるのではなく、何故、この人は今、日本にいるのかというように、個人の背景から社会の歴史や国の政策にも目を向けながら、言葉の学習・教育に取り組むという姿勢を共有したいと思います。  
 そして、日本語教育という枠組みを用いて、一人一人が日本語を捉えなおし、何気なく使っている日本語について振り返る機会を持ちたいと思います。同時に、日本語学習者や日本語教育の社会の中の自分というものを客観的に見つめ直すことができたらと考えています。
      
■日本語教育に関心をお持ちの方へ
 略歴にも少し示しましたが、これまで国内外の様々なところで日本語教育に関わる仕事をしてきました。日本語教師の仕事そのものにも、その対象には子どももいれば大人もいるというようにかなりの幅がありますが、日本語教育全体を見渡すと、教師以外の仕事も数多くあります。日本語教育に関係することを仕事にしたいと思われる方、世界につながる仕事をしたいと考えている方、遠慮なく、声をかけてみてください。

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