学習院大学の就職力
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10きるというのは、確かにいい勉強になる。「他の人の面接を見て、自分もあんなふうにおどおどした感じに見えているんだろうなと思いました。印象というのは、自分が思っているのと全然違っている場合があるんでしょう。自分を客観的に見ることが大切だというのを思い知らされました」(法学部政治学科の男子学生) 自分の振る舞いや態度、言動が他人の目にどう映っているかを意識することは、なかなか難しい。同じ立場の学生の面接例をたくさん見ることで、そこから反省材料を見つけ出すことができるというわけだ。先輩社会人の生の声は貴重な情報源 メンタイの真骨頂は他にもある。企業の人材採用の方向性や選考の方式は年ごとに変化している。それだけに、企業の現場で活躍している先輩社会人の生の声は、まさに貴重な情報となる。「最近はグループディスカッションを面接に取り入れる企業が増えています。そこで、一人でベラベラと発言してしまう学生や、2人ぐらいの学生だけで議論になってしまうというケースがありますが、これでは評価は得られません」 とある講師は解説する。企業では 個人面接では所作、姿勢、視線、声の大きさ、話し方、話す内容など講師から面接の注意点が事細かに告げられる。取り囲むのは講師、内定を獲得したサポーター、そして同じ班の学生の計9人。全身に注がれる視線に学生の緊張は高まっていく。持ち時間は20分、面接初体験の学生には気の遠くなるような時間だ。緊張MAX! 初面接は1対9 学生たちに向かって講師は語りかける。「みんなまだ満足にできていないけど、それが当たり前。裏を返せば可能性があるということです。この2日間真剣に取り組めば必ずうまくできるようになります。我々を信じて必死に取り組んでください。まずは、自分がやります、という気持ちを持ちましょう。それが成長するための第一歩です」 さすがOB。一つひとつの言葉に、業者セミナー講師には見られない愛情が感じられる。当然、後輩たちも素直に受け取る。それが成長につながるのは想像に難くない。「できない」と自覚することが成長の第一歩いよいよはじまる個人面接。いかに自分の魅力を自分の言葉で語れるかが鍵!12:45~ 模擬面接12:45 学生には、マニュアル的な回答ではなく、自分の言葉で自分とは何かを語れるようになってほしい、それを心がけてアドバイスしています。2日間で学生たちは、驚くほど成長します。そんな姿を見るのは、とてもうれしいですし、それが私たち講師にとってもモチベーションになりますね。 長年、メンタイに関わっていると、年ごとに私たち講師の指導のあり方についても課題が生まれ、本当にこれが学生たちのためになっているのか、あるいは、もっとこうしたほうがいいのではないかと考えさせられること、勉強になることがたくさんあります。こうした経験は、たとえば、会社で部下たちを指導する場面でも役立つなど、学生だけでなく、私たちも成長できるんです。メンタイに関わることで、自分も成長できるんです松村真紀子さん情報通信会社勤務2007年卒メンタイ講師5回目OG講師の声

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