学習院大学の就職力
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14か? 企業に貢献したいのか? これらが自分自身の中でしっかり組み立てられていないと、返答に詰まってしまったり、ちぐはぐな回答になってしまうのだ。 こうした深掘り面接をするために、講師たちは事前に学生たちから提出された履歴書と自分発見シートに目を通し、受け持ち学生の特徴や弱点を把握した上でセミナーに臨んでいる。班によっては、後輩たちによりよいアドバイスができるようにと、講師たちがプライベートで集まり、指導方針を打ち合わせたグループもあったという。 それにしても、いくら働く現場にいるOB・OGとはいえ、年代・業種もさまざまな卒業生たちが集まれば、指導方法にばらつきが生まれるのではという危惧もある。そこで、意思統一を図り、指導方針を共有するために、「面接対策セミナー講師心得」を作成している。そこには、・学生が「自分らしさ」を見つけることをサポートしよう・働きたい企業をよく調べ、足を使って情報収集することの大切さを教えよう・組織内で「人が敬遠することを率先してやろう」という積極的な気持ちを身につけさせよう といった心得が並ぶ。 この心得は、メンタイは、マニュ 個人面接では、1分間で自己紹介を簡潔に述べ、自分の長所と短所を発表するという課題が与えられる。トップバッターが勇んで自己アピールをはじめるものの、面接官からは「話のつじつまが合っていない」「何をしたかでなく、何を学んだかを話すように」などの指摘が続く。その厳しさにたじろぎながらも懸命にメモをとる。 すべてが反省材料となり、学生の成長へとつながる。もちろん他のメンバーも投げかけられるアドバイスを自分のものにしようと熱心に耳を傾ける。その反復で徐々に学生たちは受け売りではない、自分の言葉で自分をアピールできるようになっていくのだ。 「昨日より少し伸びたね。自分の言葉で話せている」と講師から学生に声がかかる。緊張していたその顔に小さな笑みが浮かぶ。このほめられた経験が、自信となり成長につながるのだ。 模擬面接の時間になると、まずは前日の反省を踏まえて、今日はどこを直したいのか、それぞれが発表。自分の未熟さを発表することで改めて自分の弱点をしっかり認識すると同時に、他の学生にとっても参考になる。さらに、「自分の言葉でわかりやすく話したいです」「簡潔に思いを伝えます」など、なりたい自分を口にすることで、自らに課せられたテーマが明確にもなる。昨日とは違う自分になる!克服しなければならないテーマを発表厳しい指摘にも今日は屈しない!自分の言葉で自己アピール「昨日より少し伸びたね」講師の言葉に笑みがこぼれる少しずつ自信が生まれ、成長を遂げる学生たち11:00~ 模擬面接11:00先輩にお世話になった恩返しを 昨年の就活でサポーターの方にお世話になった恩があるので、自分がメンタイで学んだこと、就活を通して経験したことを一人でも多くの後輩に伝えたいと、サポーターになりました。自分の時は客観的に見られませんでしたが、言われたことに即座に対応する学生の瞬発力・吸収力・素直さには驚きました。1日で顔つきががらりと変わってしまうんですね。 私もメンタイを機に就活をスタートし、最初は机に向かって必死になって企業研究に取り組みましたが、すぐに行き詰まってしまいました。「とにかく足を動かす」、これが私の経験から学んだ就活の心得です。ちゃんと日常生活を送って、OB・OG訪問はガンガン行ってください。多少、ずうずうしいと思われるくらいでも、きちんと礼儀を尽くせばちゃんと受け止めてくれます。 メンタイサポーターの経験がさまざまな場面で生きていますから、私自身にとってもすごくプラスになっています。OB・OGとの結びつきが強いのが学習院大学の特徴です。今後も講師としてメンタイに貢献していきたいです。文学部 心理学科4年弘重智子さんPR会社内定サポーター(4年生)の声

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