学習院大学の就職力
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16なります」(理学部化学科の男子学生) さらに、メンタイで組織された班のつながりは、メールでやりとりをしたり、定期的に集まって就職活動の報告会・激励会が行われたりと、その後も続いていく。学生たちは、ともに就職活動を戦う仲間を得、さらに、困った時、悩んだ時にアドバイスしてくれ、うまくいかなかった時には励ましてくれる同窓のネットワークもできる。これが孤独な戦いを強いられる就活生にとって心強い存在となることはいうまでもない。 2日間という短期集中で、学生一人ひとりにこれだけのきめの細かい指導をするのは、1学年約2000人という規模の大学だからこそできること。また、学習院大学は、法学部・経済学部・文学部・理学部の4学部のOB・OGが幅広い業界・業種に進出しており、そうした現場からの指導ができるというのも強み。さらにいえば、後輩のためにと数百人規模のOB・OGがボランティアで集まるのも、幕末の学習所から発展したという歴史・伝統が育んだ愛校精神がなしえること。すなわち、学習院大学のメンタイは、学習院大学だからこそできる最強の就職サポートセミナーなのである。 また、山手線目白駅徒歩30秒に位置し、卒業生たちが大学に足を向け 面接を見学するメンバーの参加意識を高める工夫もなされている。見学者は、面接を受けている人へのアドバイスをシートに書き込み、終了後に本人に手渡すことになっているのだ。この作業は〝他人の振り見て、我が振りを直す〞きっかけに。仲間へのアドバイスも真剣!メンタイは皆で成長する場 2日目の午後からは、別の班の講師に指導を受けたメンバーとの交流戦に挑むというプログラムが行われた。自分の班の講師といったん離れ、新たな顔ぶれの講師を相手にした面接は、雰囲気が全く別ものになり、思うように実力を出せないこともあるものだ。本番の面接では、毎回が初めての場であり、一瞬一瞬が勝負となる。交流戦は、その時々の場に順応し、常にベストを尽くして、自分を出せるようになるために用意された場である。メンバーが替わり、緊張の中で切せっ磋さ琢たく磨まする別の班での面接で経験値の幅を広げる13:00~ 班を入れ替えての模擬面接(交流戦)13:00 2日目も終盤となると、同じ班の講師とサポーター、そして学生たちの間に強い絆が生まれてくる。先輩たちは、学生への思い入れをいっそう深め、全員の内定を願って、言葉一つひとつに熱がこもってくる。さながら親心といったところだ。最後は、これまでの緊張ムードとは打って変わって和気あいあいとした交流会。お菓子をつまみながら、ざっくばらんに質問や疑問をぶつける。サポーター2人は、実際の就活で使ったエントリーシートを配り、自らの就活体験談を話す。1年前は同じ立場にいた先輩の言葉だけに、学生が得るものは大きい。交流会の後の「メンタイ終了後も、ぜひ私たちを活用してください」という温かい言葉に、学生たちのモチベーションも一気に上がった。先輩たちと学生との間に生まれる「絆」

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