学習院大学の就職力
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311〜4年次まであらゆる学年を支援 キャリアセンターを訪れる学生は、就職活動中の3・4年次生に限ったことではない。学生生活の悩み、あるいは、学生生活の過ごし方について相談に来る1・2年次生も少なくない。相談内容は、部活のこと、勉強のこと、友人関係のこと、学生生活の不安など、さまざま。誰かに話を聞いてほしい、そんなニーズにも応えているのだ。「キャリアセンターは、就職活動がはじまってから行く場所とイメージする方が多いかもしれませんが、そんなことはありません。4年間をどう過ごし、その延長線上にある進路や将来をどう考えていくのか。つまり、キャリア・デザインを個々の学生とともに考えていこうという姿勢で、大学生活のスタートラインに立ったばかりの1年次生にも、どんどん相談に来てもらえる存在でありたいと思っています」(同・淡野さん) キャリアセンターは、大学生活4年間を通して、就職だけでなく生き方についてともに考えてくれる、そんな場所なのである。キャリアセンターのあり方を見直し2年前から新体制をスタート キャリアセンターでは、近年の就職事情の変化に照らし合わせて過去のプログラムの見直しを図り、2年前から新体制をスタートしました。 その方針のひとつとして掲げているのが、「自ら考え」「自ら動く」学生の教育です。とかく最近の学生は受け身であると指摘されるように、「いつから就職活動をはじめたらいいですか?」「自己分析はやったほうがいいですか?」「企業の説明会には出たほうがいいですか?」など、「答え」を聞きたがる傾向にあります。学生にとっては、就職活動は初めての経験となるわけですから、最初は受け身の姿勢であるのも無理はありません。しかし、就職活動は自分が一生働くことになるかもしれない仕事や会社を選ぶ重要な局面ですから、受け身の姿勢を早い時期にシフトチェンジし、主体的に取り組んでいかなければなりません。 そこで、キャリアセンターで開催している各種就職支援プログラムでは、学生の主体性を育てるさまざまな工夫を取り入れ、知らない学生同士があるテーマについて議論するプログラムや学生の質問によって進行していくプログラムなど、学生が自ら主体的に関わらなければならない場をたくさん用意しています。こうしたプログラムを重ねるうちに学生たちはいつしか問題意識を持って参加するようになり、発言の少なかった学生も自発的に発言するようになっていきます。OB・OGと連携して行われる各種就職支援プログラム 新体制のもうひとつの方針がOB・OGとの連携です。学習院大学は、23年続いている「面接対策セミナー」を通じて、OB・OGと強い結びつきがあります。その上、OB・OGがいつでも駆けつけられるアクセスのよい都心に立地していますから、そうしたメリットを生かした就職支援プログラムを多数開催しています。OB・OGたちは、仕事の魅力的な側面ばかりではなく、働く現場の生々しい話を学生たちに語ってくれますから、リアルな社会を知る絶好の機会ともなっています。さらにOB・OGから、どのような就職活動を送ったのか、どんなことをアピールして採用が決まったのか、現在携わっている仕事はどんな仕事で、どんなやりがいがあるのかといった話が聞けるのも学生たちにとって大きなメリットとなっています。 「お世話になった母校に恩返ししたい」「後輩のために何かできないか」という熱い思いを持ったたくさんのOB・OGが積極的にバックアップしてくれるのも、学習院大学ならではと自負するところです。キャリアセンター部長に聞くキャリアセンター・瀬谷晴仁部長就職活動支援を通して「自ら考え」「自ら動く」学生を育てる

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