学習院大学の就職力
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51「どういう生き方をしたいか」でキャリアを考える 「キャリア・デザイン支援プロジェクト」は単なる就職支援の延長ではなく、経済学部の授業の一環として、仕事の意味や働く意義を考え、どういう生き方・働き方をしたいの将来、生き方、仕事を考えるキャリア・デザイン科目 経済学部が2007年からはじめた「キャリア・デザイン支援プロジェクト」。キャリアというと一般的には就職や仕事と捉えられがちだが、ここではライフキャリア、つまり働き方も含めた生き方と広く捉え、それを考える授業として展開している。授業としてキャリア教育を行う狙いに迫った。かというライフキャリアを学生自身に考えさせることが狙いだという。 新卒者の早期離職が社会問題となり、就職したら後は企業に任せておけば将来安泰という時代は終わりを迎えた。これからの時代は働くことの意義を人生という大きな枠組みで考えさせる必要があるというのが同プロジェクトの基本理念。 3・4年次の選択科目となっているが、一部は学部・学科・学年の垣根なく履修できるようになっている。そのひとつが、経済学部経営学科の秋場隆特別客員教授の「キャリア・デザイン」だ。「就活のためではなく、生き方を考えるというのが大前提です。ライフキャリアというのは仕事も含めた生き方そのものです。たとえば、多くの女性が経験する、産休や育休をキャリアの中断と考える人もいますが、それも広い意味ではキャリアに含まれます。人生の節目をどう捉えるかが、キャリア・デザインなんです」 一般企業の人事担当者として長年キャリア・デザインの支援を行ってきた経験を買われ、昨年から学習院大学の教壇に立っている秋場教授。どういう生き方なら自分自身がしっくりくるかを考えてほしい、と秋場教授は授業で学生に繰り返し強調する。学生が生き方を考える手助け「自分にとって大切なものは何ですか?」「どんな時にやる気を出しますか、またなくしますか?」と教授から投げかけられる問いに学生は、まず自分なりの考えをワークシートに記入。それをグループで話し合い、経済学部経営学科 秋場 隆 特別客員教授1テーマ
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