学習院大学の就職力
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53理系の強みを伝える「キャリアの学校」「理系学生はこつこつと研究に励み、確かな専門性と知識を身につけています。その力を発揮できれば、 研究一筋で頑張ってきた理系学生は自己アピールが苦手で就活は不利。そんな世間のイメージとは反対に、学習院大学の理系学生は安定して内定を獲得している。理系学生の就職力の源泉は、理学部が独自で取り組むプログラム「キャリアの学校」にあった。就活でも、社会に出ても活躍できるはずなのに、思わぬ苦戦をしている学生が多いのです。なぜなら理系特有の自己分析・自己アピールの方法を知らないからです」 そう話すのは理学部物理学科の渡邉匡人教授。理系学生は高い専門性だけでなく、研究チームでコミュニケーション力を磨き、一般企業との共同研究を通して、仕事での人間関係の作り方や社会人との話し方なども訓練されている。一般的に文系学生に劣ると思われがちな社会人基礎力もしっかり身につけているのだから、就職戦線を勝ち抜き、社会で活躍できるだけの素養は十分だ。 しかし、その力を就活の場で発揮するすべを知らないのが理系の学生。そこで、理系の強みを知った上で、就活に臨んでもらおうと、キャリアセンターの行う一般的なキャリア教育に加えて、理学部では、技術職・研究職採用をめざす学生のサポートを独自にはじめた。その代表が、2010年に渡邉教授の肝煎りでスタートした「キャリアの学校」だ。研究に励んだ理系には独自の道がある「キャリアの学校」は理系特有の就活事情や戦略、より理系の強みを発揮できる自己分析・企業研究のやり方を伝えるのが狙いだ。学部3年次と修士1年次を対象として、外部講師を招き、自己分析・企業研究を中心に全4回行われる。午後6時30分からと遅い時間の講義にもかかわらず、ほぼすべての学生が参加する。理学部物理学科 渡邉匡人 教授理系学生のための就職サポート「キャリアの学校」2テーマ

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