経済学部卒業生_デジタルブック
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事制度や採用・教育の企画、運用などを担当する人事部に入社時から所属し、現在は、YKKグループの国内を中心とした21社、1万7000名の人事情報をシステム化するプロジェクトにかかわる古飯塚優子さん。グループ内のさまざまな会社、さまざまな部署と細かな調整が必要な大変な仕事だが、多くの人とコミュニケーションできるのが楽しいと古飯塚さんは話す。 「会社における働き方」というテーマに興味をもったのは、大学3年のときだ。雇用問題の専門家である脇坂明教授のゼミに入って、「ワークシェアリング」「ワーク・ライフ・バランス」「短時間勤務」など、働き方に関する幅広い知識を得た。他大学と一緒に行ったディベート大会で「ワークシェアリング」を議題に討論し、反対側からの視点をもつこと、違う視点を発見する面白さを知った。そして、それが現在も古飯塚さんの仕事のテーマとなっている。 「人事システムプロジェクトの仕事のほかに、仕事と育児・介護を両立するための制度を検討しています。また、定年延長の実施に伴い、入社から定年まで多様な働き方を支援する仕組みづくりを推進するプロジェクトにも参加しています。今後は特に、女性社員のキャリア開発支援を行い、さらに活躍できる環境づくりに力を入れていきたい」 学生時代に学んだことをそのまま仕事に活かすことができる人は、それほど多くはない。それができているのは、自分が得意なこと、やりたいことを周囲にはっきり伝えてきたからであり、それを認めてくれる会社の風土があるからだという。 もちろん、大学で学んだ理論が現実社会でそのまま通用するわけではない。「さまざまな人がかかわり、利益を生み出し続ける企業では、まず、社員の意識を変えていくことが大切です。学術的には筋が通っていることも、すぐには実現できないと、よくわかりました」 そのような現実のハードルを越えて、社員が働きやすい環境を少しずつ整えていくことに、古飯塚さんは仕事の醍醐味を感じている。 入社して6年。2011年に結婚し、仕事、私生活ともに充実した日々を過ごしている。 「一つひとつの仕事がどれだけ自分の糧となり、どれだけ自分が成長できているか。それを実感しながら、これからも働き続けていきたい」人ゼミで「働き方」について学んだ古飯塚優子さん。現在は、その知識や考え方を人事の仕事に活かして、多様な人々が働ける環境づくりに取り組んでいる。学生時代に学んだテーマを仕事に直結させるYKK 古飯塚優子Yuko Koiizuka●2007年、経営学科卒業。YKKに入社し、グループの採用担当となる。09年8月からは人事システムプロジェクトに異動。ほかに、10年から仕事と家庭の両立支援制度の担当も兼任している。人事部 人事システムプロジェクトGRADUATE'S VOICE057GAKUSHUIN UNIVERSITY

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