法学部卒業生_デジタルブック
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田裕子さんは前橋地方裁判所で判事補(裁判官)として主に民事事件を担当している。訴訟事件のうち複雑困難な裁判の多くは、裁判長とその右側に座る右陪席裁判官、左側に座る左陪席裁判官の合議で行われる。 安田さんは左陪席裁判官として合議に加わり、起案(判決となる文章の作成)や裁判の期日進行の検討などを担当。また、単独で破産事件や民事保全事件などの非訟事件(通常の訴訟手続をとらない事件)も担当する。令状(逮捕状、捜索・差押状など)の発付も行う。 「経験が浅くても、しっかりと記録を検討して自分の考えを述べれば、裁判長や右陪席裁判官と対等に合議することができます。悩むこともありますが、先輩の助言を参考に『この証拠から認定できる事実にこの法律を当てはめると自分はこう考える』と自分の意見を明確に示し、責任をもって事件を処理できることに事件の本質をつかみ、適切な解決を図る前橋地方裁判所 安田裕子高校時代、少年法についてのレポートを書いたことがきっかけで裁判官という仕事に興味をもった安田裕子さん。現在は前橋地方裁判所の裁判官として、主に民事事件に取り組んでいる。GRADUATE'S VOICEYuko Yasuda●2007年法学科卒業。2009年、東京大学法科大学院修了。司法試験合格、司法修習を経て、2011年1月、前橋地方裁判所に着任。学生時代は学習院輔仁会音楽部に所属し、フルートを担当。オーケストラの一員として年2回の定期演奏会に出演した。判事補安056Faculty of Law
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