半島近世年表

資料情報

朝鮮総督府人事課監修 高橋三七 編著 / 1933年 / 大陸研究社京城支社 / 1軸 / 縦128cm×横84cm(軸含90cm)

解説

この史料は、昭和8年(1933)に朝鮮総督府人事課の監修により製作され、大陸研究社京城支社より刊行されたものである。朝鮮総督府が設置された明治43年(1910)から昭和8年にかけて、朝鮮総督府および附属官署などに所属していた高級官僚らの氏名および在任期間が1枚の表にまとめられ、軸装が施されている。

表の右側には朝鮮総督府本府の歴代朝鮮総督・政務総監・官房各課長・各局の局長および課長、高等法院・覆審法院・地方法院の院長および検事長、歴代各税関長名が記されている。左側には、各道の知事・参与官・各部長および各道内に所在する府の長である府尹〔ふいん〕、京城帝国大学・各専門学校・各師範学校の長、李王職長官・次官・庶務課長、さらに「軍部」として朝鮮軍司令官および参謀長、第19・20師団長および各旅団長、憲兵隊司令官が配置されている。

本史料の特色は、高級官僚らの配置状況だけでなく、総督府内または機関をこえた異動状況がひと目でわかるように編集されている点であり、朝鮮総督府内の組織および人事構成を知るうえで大変重要な情報を提供してくれる。

本史料が友邦文庫資料に含まれた経緯は不明だが、朝鮮総督府人事課長を長く務めた上瀧基〔こうたきもとい〕の寄託資料が同文庫に含まれている事実と、何らかの関係があるとみられる。

(辻)

(半島近世年表)