田崎晴明によるオンライン講義

Since May 7, 2020 / Online lectures in English
田崎晴明のホームページ / 田崎晴明の YouTube チャンネル

論文紹介動画 "Macroscopic Irreversibility in Quantum Systems: ETH and Equilibration in a Free Fermion Chain" (2024年1月)

孤立量子系(自由フェルミオンですが)での不可逆現象の存在を完全に証明した論文の紹介動画です。スライドは英語で、日本語で話しています。

論文紹介動画 "Nature abhors a vacuum: A simple rigorous example of thermalization in an isolated macroscopic quantum system" (2023年10月)

白石、田崎による孤立量子系での平衡状態への緩和についての論文の紹介動画です。背景、主要結果、そして証明の主なアイディアを簡単に説明しています。スライドは英語で、日本語で話しています。

論文紹介動画 "Griffiths-type theorems for short-range spin glass models" (2023年10月)

糸井、向田、田崎によるスピングラスの秩序パラメターの間の厳密な関係についての論文の紹介動画です。スライドは英語で、日本語で話しています。

オンライン講義『非平衡統計力学入門:現代的な視点から』(2023年7月)

大学院レベルの非平衡統計力学の入門講義を完全な形で公開します。

一般向け講義『ミクロとマクロを結ぶ科学:小さくてあまり面白くなさそうなものがすごくたくさん集まると新しい面白い性質が勝手に生まれてくるという話』』(2022年12月)

分子科学研究所主催の市民公開講座・第134回分子科学フォーラムでの一般向けの講演(YouTube ライブ)を(少し改良して)収録し直した講義です。 統計力学、とくに相転移現象のおもしろさを、専門的な知識のない人に伝えることを目指しました。 と言っても、実は、2次元強磁性イジング模型の相転移とそれに関連する様々な話題についての(ほぼ)ごまかしのない解説になっています。 面白いと思うのだけれど、いつものことながら、ちょっと長いですね・・・

一般向け講義『量子エンタングルメントとベルの不等式の破れ:ぼくたちの住んでいる世界には「普通の考え方」が通用しないという、ちょっとややこしいけれど知ってみると実はかなりおもしろい話』(2022年10月)

副題が長過ぎて説明不要ですが、ベルの不等式の破れの意義についての一般向けの解説です。「量子エンタングルメント」については(簡単には説明できないので)簡単に触れただけです もちろん 2022 年のノーベル物理学賞を受けて作った講義ですが、特にノーベル賞の解説というつもりではありません。
付録では、大学数学を知っている人向けに Bell-CHSH 不等式の導出を完全に説明しています。

大学で量子力学を学んだけれどエンタングルメントとかベルの不等式については知らないという人が「ベルの不等式の破れ」について知るための約 100 分(倍速で 50 分)の講義(2022年10月)

下にある『量子力学の講義の最後のあたり』の使い回しコンテンツです。 「ベルの不等式の破れ」に興味のある人が増えているかもと思って関連する部分だけをまとめたものです。

論文紹介動画『これでわかった N!! 古典同種粒子系の統計力学に関するギブズのパズルへの佐々+日浦+中川+吉田の回答』(2022年6月)

本来のタイトルは "The Best Answer to the Puzzle of Gibbs about N!! : A short webinar on the work of Sasa, Hiura, Nakagawa, and Yoshida"。 同種粒子の古典統計力学に現れる N! の因子の解釈についのて佐々、日浦、中川、吉田の論文 Shin-ichi Sasa, Ken Hiura, Naoko Nakagawa, and Akira Yoshida entitled "Quasi-static decomposition and the Gibbs factorial in small thermodynamic system"(arXiv へのリンク)についての解説です。平衡統計力学の基本的な問題についての明快な仕事に感銘を受けて解説を作りました。これは英語版のビデオを作った勢いで(その場で思い立ってぶっつけ本番で)そのまま収録した日本語版です。なのでスライドは英語のままです。すみません。

理系一般向け講義『相転移と臨界現象の統計物理学:小さくてあまり面白くないものがすごくたくさん集まると勝手にびっくりするような面白いことをやり始めるという話』(2022年6月)

高知工科大学の「理工学のフロンティア」という講義にお招きいただいた機会に準備した「理系一般向け」の単発の講義。ところどころでマニアックなことも言ってますが、高校数学レベルの知識があれば十分に楽しめるはず。パーコレーションでの相転移を丁寧に論じて最後は量子スピン系でのトポロジカルな相転移の話にまで及びます。

大学レベルの公開講義『量子力学の講義の最初のあたり』(2021年9月)

読んで字の如し。大学での量子力学の講義の最初の部分の『量子力学とはなにか:「波」と「粒子」の二重性?』を公開しています。量子力学を学ぶには、力学、線形代数、微分方程式などの知識が必要ですが、この講義は予備知識があまりなくても楽しめるはずです。

一般向け講義『どうして時間は過去から未来に流れて行くのだろう? マクロな系における不可逆性』 (2021年2月)

「時間にはなぜ一方向の流れがあるのか?」という素朴な問いをめぐって、力学の基本法則の可逆性(つまり、時間の向きのないこと)とマクロな現象の不可逆性を、できる限り専門的な内容に踏み込まずに解説した。多くの人にとって面白いのではないかと勝手に思っている。講義はいつも通り原稿なしでライブ感を重視しているので、(特に最後の方は)ちょっと粗いですね。すみません。

大学レベルの公開講義『量子力学の講義の最後のあたり』(2020年12月)

学習院大学での『量子力学3』の講義の最後の方だけを公開。われわれが学生の頃には教わらなかった「現代的な」テーマを手際よく解説したと自分でも思っている。量子情報、ベルの不等式、量子測定などについて議論した。かつて物理学科で量子力学を学んだ人たちが現代的な進展を学び始める最初の教材として適切だろうと思うので、ぜひ広めてください。 ベルの不等式に関する部分は 2022 年 10 月 4 日のノーベル賞の発表の少し前に新バージョンに差し替えました。

一般向け講義『効率をあげるとパワーがでない:熱機関における効率と仕事率の普遍的なトレードオフ関係』(2020年5月)

白石+齊藤+田崎による熱機関の効率と仕事率の関係の仕事の解説動画。最近のガチの研究の解説ではあるけれど、熱力学を知っている人には研究結果の意味と意義が伝わるようにしたつもり。ちなみに、この論文は(ぼくの貢献は少ないのですが)気に入っているいい仕事です。

一般向け講義『spring fall / バネで繋がれた粒子の落下運動』(2020年2月)

コロナ禍で必要に迫られて(ヘボい)動画の作り方や YouTube の使い方を覚えたところで、「やけくそ」で公開用の講義を作ってしまった。なんというか、あの時期を乗り切るための異常なテンションに動かされていますねえ。 内容は力学のちょっと面白い問題で、高校物理を知っている人には、それなりに楽しいと思います。