孟子師説

書誌情報

孟子師説 七巻 / (清)黄宗羲 撰 / 道光十一年序 / 刊行 姚江王氏(寶花別墅藏板) / 刊本 / 2冊 / 9行24字 / 左右双辺 / 界有 / 黒口 / 単魚尾 / 断句無 / 縦24.1 cm×横15.7 cm / 旧蔵印無 / 澤口東洋文化研究所旧蔵

解説

『孟子師説』は清の黄宗羲の著した孟子の解説書である。黄宗羲による題辞には師である劉宗周には大学・中庸・論語に関する著作があるが、孟子のみ著作がないため、師の遺書から師の考えを汲み、『孟子師説』としてまとめたといういきさつが記されている。

本書には道光十一年(1831)の王梅生跋があり、巻頭に「同里後学王梅生棣生校刊」とあるため姚江王氏刊本だと考えられる。王梅生の跋には当時流通していた山陽戴氏刊本は版木が古くなり入手困難になっていたため、王梅生の師の呉大本が黄氏の子孫から鈔録させてもらったことなどが記されている。

本書はもと学習院大学教授 澤口剛雄(1902~1995)の旧蔵書。澤口は中国文学研究者で、唐宋の詩や楽府の分野で大きな功績をあげた。その蔵書は澤口東洋文化研究所として埼玉川口の旧宅に収められていたが、平成24年(2012)遺族により、本書を含めた一部が学習院大学の東洋文化研究所に移された。

(石原)

(表紙)

(表紙)