数学は既にでき上がってしまった学問でなく、
日々「進歩・発展」を積み重ねていくもの。
代数学・幾何学・解析学が相互に融合し
発展する現代的で美しい理論、単なる計算
技術ではない本物の数学を身近に感じてください。
【確率】【代数学】【微分積分】【位相空間】【線形代数】
【集合と論理】【曲線と曲面】【計算機数学】【ルベーグ積分】
高校の数学科の先生が、すごく楽しそうに数学を解いていた事が印象的で数学科を選択しました。
1年目は今後の基礎にあたる必修科目を、2年目は必修科目に加え、専門的内容にあたる選択科目を受講していきます。
必修科目の多くは演習授業が設けられていて、講義で論理の構造を学び、演習で自ら理論を構成し、より深く理解ができるようになります。複雑な定理も実は基礎で学んだ事が拡張されるなど、難解な議論にも初等的な理論が使われているので、必修科目こそより深い理解が求められると思います。
大学に入学して、さらに数学が好きになりました。その1番の理由は、解らない事に関心を持ち、理解したいという思いが強くなった事です。これは、興味を惹く授業と、疑問に思い質問すると丁寧に対応してくださる先生のサポートのおかげだと思っています。
今、興味がある分野は複素解析学です。私たちの世界にはない虚数を含む複素数の世界では、私たちの世界で成り立つ結果よりも綺麗な結果が得られます。この事を複素関数論という講義で学び、興味を持ちました。今後、複素数についてより深く研究できたらと思っています。
現在、確率論について研究していますが、実は高校時代に最も苦手だったのも確率に関わる単元でした。苦手なテーマをなぜ研究するのか、と思われるかもしれませんが、高校で学んでいた確率論と大学のそれとでは、全く違うものだったのです。
大学で学ぶ確率論は、統計学的応用があり、非常に興味深いです。
よく知られた話ですが、「中心極限定理」という定理が統計学では用いられます。例えばテレビの視聴率データは、関東だと900世帯で調査されているそうなのですが、ここで得られた数値がどの程度信頼できるものか求められます。ここでだいたい3%くらいの誤差は見積もらなければならないことがわかるのですが、この誤差を0.3%にしようとすると、今度は90000世帯で調査をしないといけないことがわかります。こういった統計データにも役立つ理論は、他にも保険商品の開発など広く応用されています。
自分の興味のある分野について、より深く研究できる大学院という場は、とても有意義な場所です。将来は、ここで学んだことを活かし、中学あるいは高校の先生になりたいと考えています。
学習院卒業後、IT企業のシステムエンジニアを経て、国家資格である1級キャリアコンサルティング技能士資格を取得しました。現在は独立し、フリーのキャリアコンサルタントとして、学生、社会人、転職希望者の人生設計を共に考える仕事をしています。
実は、学習院大学には理学部出身者による、理学部就職支援委員会があり、私もこの委員会のメンバーとして、理学部生の就職の支援活動を行っています。
数学科で学んだことが直接生かせる仕事は少ないと思います。しかし、数学科で学んだ論理を積み重ねていく訓練=ロジカルシンキングは、実はどの仕事・職場にも役立つ大切な考え方です。
いかなるビジネスにも役立つスキルを身につけられるという意味で、学習院大学で学んだ数年間は非常に貴重な時間です。
新人研修終了後、教育部門に配属され、社内のSE教育を担当。その後、SE部門や社内システム部門を経由し、人事部門に異動。社員のキャリア開発支援に関わる。その後、独立し、現在はフリーのキャリアコンサルタントとして活動。