教員紹介


保坂裕興(ほさかひろおき)教授

[専門分野]
 アーカイブズ学、アーキビスト教育論

[略歴]
学歴
 1985 年 3 月 学習院大学文学部史学科卒業
 1989 年 3 月 学習院大学人文科学研究科博士前期課程 ( 史学専攻 ) 修了

職歴
 1989 年 4 月 学習院大学史料館 助手
 1994 年 4 月 駿河台大学文化情報学部 専任講師
 1998 年 4 月 駿河台大学文化情報学部 助教授
 2005 年 4 月 駿河台大学文化情報学部 教授
 2008 年 4 月 学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻 教授

[学会や社会における活動]
国際アーカイブズ会議(International Council on Archives: ICA) アーカイブズ学教育研修部会(Section for Archival Education and Training: SAE)委員(2008〜2016年)
国際標準化機構 第46専門委員会 第11分科会: ISO/TC46/SC11「アーカイブズ/記録管理」(コーディネーション・グループ委員2012-13年、同国内委員会委員2008年〜 )
独立行政法人国立文化財機構 東京国立博物館 客員研究員(2012年4月〜2018年3月)
内閣府独立行政法人評価委員会委員
(兼国立公文書館分科会委員、2013年6月〜2015年3月31日)
内閣府公文書管理委員会委員(2014年7月〜2020年7月)
日本アーカイブズ学会会長(2020年6月〜 )

[主要業績]
著書
 『身分的周縁』(部落問題研究所、 1994 年5 月)(共著)
 『民間に生きる宗教者』(吉川弘文館、 2000 年6 月)(共著)
 『日本のアーカイブズ論』(岩田書院、 2003 年3 月)(共編著)
 『アーカイブズの科学.上・下巻』(柏書房、 2003 年 10 月)(共著)
 『学校アーカイブズの開発・運営についての基礎的研究』
 ( 研究課題番号22520648、2010年度〜2012年度科学研究費補助金基盤研究(C)
 研究成果報告書、代表者保坂裕興、2013年3月)

論文等
 「近世日本の記録・史料の管理」(『歴史学研究』第 703 号、 1997 年 10 月)
 「電子目録と国際標準の思想」(『歴史評論』第 594 号、 1999 年 10 月)
 「アーカイブズ学教育の指針に関する基礎的考察」(『文化情報学』第 11 巻 1 号、 2004 年 6 月)
 「日本アーカイブズ学会:JSASの設立について」(『アーカイブズ』第 17 号、 2004 年 12 月)
 「アーカイバル・ディバイトを越える−ICA第 15 回大会からのメッセージ」(『アーカイブズ学研究』第 2 号、 2005 年 3月)
 「日本における大学院アーカイブズ学教育の開始とその課題」(『アーカイブズ』第34号、国立公文書館、2008年)
 「大学図書館とアーカイブズ」(『私立大学図書館協会会報』第131号、2009年)
 「学校アーカイブズにおけるデジタル・アーカイブズの開発に関する基礎的研究」(『学習院大学計算機センター年報』第32号、2011年)
 「普化宗廃止と近世アジールの一特質」(『新体系日本史 15 宗教社会史』山川出版社、2012年)
 「ガバナンスと記録管理―その哲学と方法―」(韓国記録管理協会ほか主催『「記録人」大会報告書』、2012年)
 “ICA Multilingual Archival Terminology”(共著、オンライン版、日本語用語担当)
 http://www.ciscra.org/mat/
 「アーカイブズと歴史学」(『岩波講座 日本歴史 第21巻 史料論』、岩波書店、2015年12月)
 「公文書館の国際的動向をめぐって」(【特集:公文書を探索する】、『びぶろす-Biblos』第73号、国立国会図書館、2016年7月) http://www.ndl.go.jp/jp/publication/biblos/2016/7/02.html
 「アーキビスト養成の国際的動向−能力保障型の人材育成−」(『アーカイブズ学研究』第27号、2017年)
 「文書に命を吹き込むアーカイブズ制度のために」(高埜利彦 編著『近世史研究とアーカイブズ学』青史出版、2018年)
 「解説」(『日本産業規格 JIS X 0902-1:2019 情報及びドキュメンテーション−記録管理−第1部:概念及び原則』、日本規格協会、2019年)
 エイドリアン・カニンガム(翻訳)「アーカイブズ機関」(スー・マケミッシュほか『アーカイブズ論−記録のちからと現代社会−』、明石書店、2019年)

[アーカイブズ学専攻で学ぶ人たちへ]
 どうしても明らかにしたい<過去>、いつまでも大切にしたい<現在>、こうありたいと願望する<未来>。これらの三つとは言わないまでも、少なくとも一つを強く心に抱く者がアーカイブズへの道を歩むのだろうと思っています。戦争をめぐる真実、丹誠を込めて行う仕事、子供たちの希望にあふれる社会・・・、様々なことがあると思います。これらに対して誠実に向き合い、何かの現実的な手段を講ずるとすれば、その一つが<アーカイブズ>ではないでしょうか。
 この手段を使いこなす力を、私たちは必ずしも十分に身につけていません。諸方面からのご協力をいただきながら、この専攻に集う皆さんとともにアーカイブズ学を深く研究し、多様性豊かに実験・開発して、<アーカイブズ文化>の基礎を築いていきたいと思っています。


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