研究テーマ(1)にあげたナビゲーション・システムとは、インターネットにおけるショッピングにおいて、消費履歴を分析し、その人にあった商品を選択したり、商品選択の支援をするシステムです。履歴や個人の趣味嗜好情報などの分析から、次に何を提供すると利用者にとって利便性が高いであろうか、ということを評価していきます。同様に、研究テーマ(2)や(3)のシステムは、学習履歴やアクセス履歴を分析して、利用者の合った情報を提供するものです。一般的な履歴情報を分析することにより、膨大なデータの中から利用者が必要とするであろうデータを効率良く選択してくれるような支援機能の実現に興味があります。
マーケティング・サイエンス(マーケティングのためのデータ分析)、新製品開発のマーケティング
消費者のブランド選択行動は消費者が直面する状況に依存して変化するかもしれないという仮説を基にした統計モデルを構築するという研究をしています。この研究は、構築したモデルを実際の購買データに当てはめて、状況依存性(文脈)が消費者のブランド選択にどのような影響を与えるかを実証的に把握しようというものです。
この研究からは、消費者行動がどのように文脈にするかだけではなく、副産物として、製品マップやベネフィット・セグメンとに関する知見も得られるように工夫されています。このほか、データ分析関係では、データマイニングやベイズ統計にも興味を持っています。ベイズ統計は、院生の人たちとベイズ統計のマーケティング・サイエンスへの応用としては第一人者のAllenby教授の本を読み、勉強していますが、これを発展させ、何か共同研究が出来れば良いなと思っています。
また、新製品開発に関するマーケティング課題にも興味を持っています。特に、研究が遅れている新製品アイデアの創造技法について、研究を進めたいと思っています。
文脈効果が消費者に及ぼす影響を購買データから推測する。
大学院ゼミ生の川畑氏は、データマイニングの手法を用いてPOSデータなどの購買データを分析し、顧客の購買行動について明らかにする研究を行っています。