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教員スタッフ紹介

竹綱 誠一郎 教授教育心理学

<主要著書・論文>
「やさしい教育心理学・第3版」(共著)有斐閣 2012
「やさしい教育心理学・改訂版」(共著)有斐閣 2005
「教育心理学研究の技法」(共著)福村出版 2000
「心理学 for you」(共著)八千代出版 2000



<研究分野>
 研究分野は教育心理学です。算数・数学や英語などの教科学習の内容を効果的に習得するプロセスについて研究しています。学習内容を効果的に習得するためには、学習への動機づけ(その教科の勉強へのやる気)、学習方法(勉強の方法)、学習方略(例えば、学習計画、日々の勉強の自己チェックなど)といったことが重要なものと考えられます。小学校、中学校および高校での調査を実施し、(1)教科学習へのやる気がどのような要因によって規定されるのか、(2)それらの要因が学習方法や学習法略といった要因にどのように影響するのか、(3)これらの諸要因が最終的にパフォーマンス(例えば、成績)をどのように規定するのかについて調べています。
 また、高校を中退する生徒を対象に調査を実施し、入学後に学校への関心や学習への動機づけが低下する原因を吟味することによって、上述の動機づけ問題を異なる視点から見る研究も行っています。
 学習課題の習得や理解は動機づけの観点だけで説明できるものではありません。そこで、最近では、児童・生徒の問題解決場面における認知プロセスについても研究しています。児童が算数問題解決の過程で、どこでどのように「つまづく」のかを明らかにし、その原因を明確にすることによって、効果的な指導法を提案しようと試みています。

<私の授業>
教育とは学校の中だけで行われることではありません。子どもへの影響力という点では、それぞれの家庭での教育は学校教育以上の影響力があるかもしれません。また、職場での社員教育という形態での教育もありますし、生涯教育という考え方もあります。あるいは、自分が自分自身を教育するといった自己教育という面もあります。
私の教育心理学の講義では小学校・中学校・高校での諸問題についての講義が中心ではありますが、話題は学校場面を超えたさまざまな場での教育場面での心理学的な内容に及びます。教育に関心のある人には、是非受講してほしいと思います。
また、ゼミでは、輪読する研究論文とゼミに在籍する4 年生の卒業研究を題材にして、心理学研究の方法を具体的に、体験的に学習できるようにしています。第1学期には、内外で発表された教育心理学に関する研究論文を輪読しています。この輪読を通して、ゼミの学生は教育心理学研究の最新情報と研究動向を知り、研究の進め方、研究の方法、データ解析の方法を具体的に学習しています。第2 学期は、ゼミナールに在籍している4 年生が取り組んでいる進行中の卒業研究を題材にして、研究方法を体験的に学習します。3 年生が4 年生の卒業研究に触れながら、研究方法の厳密さ、研究のおもしろさと難しさを体験的に観察学習しています。そして、ゼミ最終回では、4 年生が自らの卒業研究の成果をみんなの前で発表することが、このゼミナールの恒例行事となっています。
ゼミで輪読する研究論文は学校場面における諸問題が論じられており、みなさんがこれまでの学校生活で経験したことに関連することが少なくありません。また、4年生が卒業研究で取り扱っているテーマも、多くの大学生が関心を抱いているものです。ゼミでのディスカッションでは、みなさんの積極的な発言を期待しています。

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