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学習院大学 理学部生命科学科 大学院自然科学研究科生命科学専攻 Department of Life Science, Faculty of Science Graduate Course in Life Science, Graduate School of Science Gakushuin University
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分子細胞生物学(馬渕研究室)

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「細胞分裂・細胞運動の分子メカニズムの研究」

(以下、主に細胞質分裂に関する内容について説明します)

細胞の分裂や運動は生物の生育、発生、分化に必須な生命活動で、そのメカニズムの解明は現代の生命科学のトピックの一つです。この生命活動を担うアクチン・ミオシン系は酵母からヒトにいたるまで保存されていますが、これらのタンパク質を主成分とするアクチン細胞骨格は様々な形態をとり、細胞分裂や細胞運動が起こる時のみ形成され、それらが終了するとまた分散するといった、非常にダイナミックな性質を持っています。このダイナミックな性質はその上流のシグナル伝達系によって制御されていると考えられます。 私達は、現在、分裂酵母、ウニ卵、アフリカツメガエル卵、培養細胞を用いてその分子メカニズムを明らかにしようとしています。この分野の研究は今、世界的に高揚してきており、論文発表数はどんどん増えています。分子細胞生物学に興味のある諸君は是非挑戦して下さい。

アクチン細胞骨格とDNAを蛍光染色したアフリカツメガエルの培養細胞(2003年に論文発表以来Cell Motility and the Cytoskeleton誌のHPトップに使われている写真です)Yamashiro et al. CMC 2003 分裂酵母の収縮環の断面の電子顕微鏡像 Kamasaki et al. JCB 2007 分裂酵母の収縮環アクチンフィラメントの配列を示す3次元再構築像と収縮環形成モデル Kamasaki et al. JCB 2007

細胞質分裂のシグナル伝達のメカニズム

細胞は分裂面がくびれることによって分裂する。くびれ部分(分裂溝)の細胞膜直下にアクチン繊維を主体とする収縮環と呼ばれる構造が形成され、ミオシンとの相互作用による収縮によって細胞が分裂する。しかし収縮環の形成のメカニズムはよくわかっていない。その形成は核あるいは分裂装置微小管から細胞表層に伝達される分裂シグナルによって誘導されると考えられているが、分裂シグナルの実体は不明である。私達は収縮環形成の過程に低分子量Gタンパク質Rhoとタンパク質リン酸化がそれぞれ関与することを見い出した。そこでRhoの役割を解明するため、分裂酵母、ウニ卵、アフリカツメガエル卵を用いてRhoの上流、下流で働くタンパク質を探索している。

アクチン調節タンパク質構造と機能

アクチンは細胞運動を担う重要なタンパク質で、その細胞内での動態は様々なアクチン調節タンパク質によって制御されていると考えられる。上に述べた分裂シグナルの下流にこれらのタンパク質が位置し、収縮環の形成を直接担っていると思われる。私達はG-アクチン結合タンパク質プロフィリン、アクチン脱重合タンパク質ADF、アクチン重合加速因子formin/diaphanous、架橋タンパク質fimbrin、α-actinin、coronin、IQGAP、ウニ卵のアクチン繊維切断タンパク質ABP40、Actin-Related Proteins (ARP2/3)、ペプチド延長因子EF1αが収縮環の構築と収縮にどのような役割を担っているか、どのように活性されるかを明らかにしようとしている。最近、分裂酵母、ウニ卵、アフリカツメガエル卵で収縮環が形成される過程を詳しく明らかにした。これらの過程のどの段階でどのタンパク質が働いているかを解明できる状態になってきた。

細胞質分裂におけるミオシンの役割

分裂酵母のミオシン重鎖遺伝子の研究により、ミオシンが収縮環の収縮だけでなくその形成にも働いていることが分かった。また分裂酵母とアフリカツメガエル卵でミオシンがアクチンに先立って分裂部位にスポット状に集合することを見い出した。これらの系を用いてミオシン軽鎖のリン酸化が分裂に必要かどうか、そのリン酸化酵素は何か、ミオシンがどのようなシグナルにより収縮環に移行するのかを調べている。また、次項に関連するが、ミオシンが収縮環の中でどのように存在しているかは電顕で観察されていないので、上記のミオシンスポットの実体を含めてこれを明らかにしたい。

収縮環とその形成過程の微細構造学的研究

私達はウニ卵とイモリ卵から分裂溝を単離することに成功し、いくつかの興味深い特異構成タンパク質を見いだした。これらのタンパク質のcharacterizationを行っている。また、分裂酵母、ウニ卵、カエル卵の収縮環形成過程を、収縮環の構成成分の免疫電顕とアクチン繊維の方向性の解析を含めた方法で解明しようとしている。またGFP等の蛍光プローブを用いたアクチンなどのリアルタイム観察により、光学顕微鏡レベルでも収縮環形成過程の解明に迫りたい。

分裂できる人工細胞の創成

分裂可能な細胞を人工的に作ることができるだろうか。これは生命科学の夢の1つである。これがもしできれば、細胞分裂の研究のみならず、様々な分野での応用が可能である。私達はリポソームを用いてこの課題に挑戦している。
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