堀内氏にはまず、日本人が米国で大学院生としてどのような研究生活を送っているのか、また米国や豪州で活躍している日本人の若手研究者について、その概況等を紹介してもらった。
そのあと、「100 YEARS OF OIL: DID IT DEPRESS DEMOCRACY AND SUSTAIN AUTOCRACY ?」というテーマで、英文表記でのパワーポイント(資料)をもとに報告がなされた。
石油資源の豊かな国家で民主制の度合いが相対的に低い歴史的現状をどのように解釈説明するか、各種の高度な統計分析手法を駆使して先行研究を検証しつつ、「Regimes―Path-dependent」モデルなどを参照した仮説が披露された。
質疑・応答を通じて、われわれは、「既存研究仮説で提示されたデータを再検証し、先行知見を再帰的に取捨選択して精選された仮説を提示していく」といった研究アプローチの意義をうかがい知ることができた。