日本経済新聞社の政治分野の記者として非常に高い評価を受けている清水真人氏に来ていただき、同氏の近著『財務省と政治-「最強官庁」の虚像と実像-』をめぐる諸点を中心に、日本政治・行政のあり方をめぐってお話しを伺うとともに意見交換を行った。
清水氏は、日本経済新聞社に入社した後、政治部に配属され、中曽根首相番を皮切りに清話会(小泉-安倍の系譜)の担当、首相官邸、自民党、外務省などを担当してきた。
同氏は、こうした経歴を積み上げる中で、新聞社の取材・編集体制が縦割りになっており、「政治」と「経済」とが総合的に、あるいは融合的に分析されていないことを痛感するようになり、それこそが、自身にとっての重要な課題だと考えるようになったとのことである。
今回の『財務省と政治』も含めて、小泉首相・政権のトップダウン政治を扱った『官邸主導』以来、一貫してそうした分析の視角をとってきたことを指摘された。
大学院生、学部FT生、その他の学部生、6名の教員が参加し、日本の政治・財政、派閥政治、人材育成、省庁間の相違、安倍政権の運営などについて活発に意見交換した。