熱力学入門(「熱力学 --- 現代的な視点から」のベータ版)
構想
全く新しい構想に基づく熱力学の入門書。
Kelvin の原理(熱力学の第二法則)を Joule の原理(熱力学の第一法則)よりも先に導入するという画期的なプランを貫く。
教育的には、かなり有効だと思う。
現代的なエントロピーへの最短距離でもある。
様々なこだわりを捨てて、論理性とスマートさを徹底的に追及する。
絶対温度にもこだわらず、はじめから理想気体温度 T を用いる。
三重点などは扱えない形式だが、(T;V,N) による直感的な状態の表示を採用。
応用もできるだけ論じる。
論理の明解さを保ちながら、化学平衡や電池にまで及ぼうという大胆不敵な企て!
進行状況
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(5/1999)
何人かの人のコメントを取り入れ、「熱力学入門」(ベータ版、薄紫の表紙)
をまとまった部数印刷。
これを、後期の講義でテキストにする。
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(2/23/99)
ああ、大変だった。
とにかく草稿が完成した。
下の目次も更新。これで最後の更新になってほしい。
索引までいれて、180 ページとちょっと。
若干のコピーを作って、ごく一部の人に送った。
これに修正を施したものを、再びまとまった部数印刷しよう。
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(12/29/98)
色々と雑用が重なって仕事が停滞していたが、一気に、磁性体のところを書いてしまった。
Landau の疑似自由エネルギー(普通は、単に「自由エネルギー」と呼ぶ)についても、あまりにも巷に混乱が多いのできちんと書いた。
さらに、あまりにも魅力的なテーマなので我慢できずにスケーリング仮説について書いた。
従来は統計物理の上級になって登場するテーマだが、もっとも基本的なスケーリング仮説はむしろ熱力学的な精神豊かなものなので、ここに書いた方がしっくり来る。
長い方には、熱力学の範囲での臨界指数の不等式も書こうと思う。
というわけで、磁性体のところが長くなったので、独立した章に格上げ決定。
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(11/27/98) 目次を大幅に更新。
やはり、磁性体の相転移と臨界現象について書こう。
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(11/13/98) Helmoholtz の自由エネルギーと Gibbs の自由エネルギーの部分が終了。
8章までがほぼ完成。
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(10/27/98) イントロも書いて、6章までがほぼ完成。
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(10/16/98) 執筆は快調なので、気をよくして、下で目次を公表。
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(10/10ごろ/98) 本格的執筆開始。
目次
(2/23/99 改訂)
ノート全体の構成の概念図(GIF picture)
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熱力学とはなにか
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気体の熱力学から普遍的な熱力学へ
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熱力学と普遍性
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このノートの内容について
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数学についての約束
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平衡状態の記述
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熱力学的な系の示量変数
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熱力学の視点
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操作について
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平衡状態
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等温操作と Helmoholtz の自由エネルギー
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等温操作
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Kelvin の原理
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力学におけるポテンシャルエネルギー
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二つのブラックボックス
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最大仕事
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Helmoholtz の自由エネルギー
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圧力と Helmoholtz の自由エネルギー
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断熱操作とエネルギー
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断熱操作
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Joule の原理と断熱仕事
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エネルギー
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理想気体
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環境との熱のやりとり
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Carnot の定理
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最大吸熱量の比の普遍性
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Carnot サイクル
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Carnot の定理の証明
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熱機関の効率の上限
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エントロピー
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エントロピーの導入
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エントロピーと可逆性、不可逆性
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いくつかの例
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エントロピー増大則
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複合状態のエントロピーとエントロピー原理
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Helmholtz の自由エネルギーと変分原理
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Helmholtz の自由エネルギーの微分
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微分形式による表現
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Maxwell の関係式
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変分原理と変化の向き
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つり合いの条件
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相転移と相の共存
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相図と Clapeyron の関係
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Gibbs の自由エネルギー
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Gibbs の自由エネルギーの定義
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Gibbs の自由エネルギーの微分といくつかの関係式
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定圧熱容量
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変分原理
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Gibbs の自由エネルギーの性質
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多成分の流体の熱力学
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多成分系の Helmholtz の自由エネルギー
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多成分系の Gibbs の自由エネルギー
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Henry の法則
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希薄溶液における沸点上昇
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化学反応における平衡
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Nernst-Planck の仮説
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水溶液中の化学平衡
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濃淡電池の熱力学
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強磁性体の熱力学
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強磁性体の扱い
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相転移と臨界現象
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Landau の疑似自由エネルギー
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スケーリング仮説
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(付録)Carnot の定理の完全な導出
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簡単な場合
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一般の場合
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(補遺)完全な熱力学関数のまとめ
言うまでもないことかもしれませんが、私の書いたページの内容に興味を持って下さった方がご自分のページから私のページのいずれかへリンクして下さる際には、特に私にお断りいただく必要はありません。
田崎晴明
学習院大学理学部物理学教室
田崎晴明ホームページ
hal.tasaki@gakushuin.ac.jp