所長メッセージ
東洋文化研究所長 安部 清哉
- 私ども東洋文化研究所は、おかげさまで、この2022年で、創設70周年を迎えることとなります。本研究所はこれまで次のような理念をかかげて運営してまいりました。「日本を含むアジア諸国・諸民族の政治、経済、歴史、社会、文化、思想等に関する研究及び資料収集を通じて、真の意味での相互理解実現のための礎石を築くことを目指しています。」(研究所HP「理念」より) 2022年は、ウクライナへのロシアによる軍事侵攻という暴挙から始まってしまいました。古い記憶下にあった20世紀の愚行とも言える大戦以前に 引き戻されるかのような世界が、リアルタイムに映像付きで眼前にいま展開しています。異文化の接触は何を生み出すのか、異文化間の人的交流は どう発展し得るのか、地域や文化、民俗・民族その思想とは何か等など、歴史や文化を改めて考えさせられます。 上記「理念」にある「諸国・諸民族の政治、経済、歴史、社会、文化、思想等に関する研究」を通じ「真の意味での相互理解実現」するという本研究所の役割に 改めて向き合っていきたいと思います。2020年度以来、COVID-19(新型コロナ・ウイルス)のため、研究所主催の諸行事もZoomによるオンライン開催がまだ継続していますが、 研究員の方々は、その困難を抱えながら内外の研究者の方々と協力し、多くの成果を上げてくださっています。オンラインによる可能性をさらに拡充させ、 本研究所の活動をより一層広く発信できるように工夫していきたいと考えております。本研究所は小規模な研究機関ではありますが、これからも堅実な研究を積み上げてまいりたいと思います。引き続き、東洋文化研究所をどうぞよろしくお願い申し上げます。