学習院大学 東洋文化研究所The Research Institute for Oriental Cultures

研究プロジェクト

一般研究プロジェクト

戦後における日韓政治文化の比較研究(1985-1986年度)

 

構成員
代表研究員 田中靖政
研究員 藤竹暁 田中伸英 酒井三四郎
客員研究員 中尾美智子 朴承圭
(1)研究の目的・計画

本研究は、日韓両国における世論の構造と新聞記事にあらわれた「戦争」と「平和」に関する論調の分析を通じ、戦後における日韓両国の政治文化の軌跡を比較しようと意図するものである。この種の比較分析は現在まで殆どなされたことがなく、政治文化分析の方法論的見地からも、又それによって新たに得られる知見の点からも、充分に学術的価値があるものと期待される。
本研究は2つのサブ・プロジェクトからなる。
(1)戦後韓国の主要世論調査のデータ・ベースの作成と世論構造の時系列的分析―韓国における主要世論調査は①東亜日報、朝鮮日報等の主要新聞社、②放送局、③政府関係の白書・年鑑等にその結果が掲載されている。これらの資料を整理し、本研究の目標である「政治文化」に関連のあるもののみを選びデータ・ベースを作成する。このデータ・ベースを基礎とし、韓国における世論調査の変化と連続を時系列的に分析する。
(2)戦後韓国の新聞記事に基づく「戦争」と「平和」の論調の時系列的変化の分析―東亜日報をベースに記事にあらわれた「戦争」と「平和」に関する論調を質的量的に分析し、戦後における変化と連続を考察する。
上記の(1)と(2)の分析によって明らかにされた諸結果を既に得られている日本側のデータと比較し、日韓両国における政治文化の共通点と差異を明確にし、両国間の諸関係の今後のあり方に対して考察を加える。

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